研究課題/領域番号 |
21K01934
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08010:社会学関連
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研究機関 | 京都産業大学 |
研究代表者 |
ポンサピタックサンテ ピヤ 京都産業大学, 現代社会学部, 教授 (60555481)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ジェンダー役割 / 広告 / アジア / 国際比較 / 社会学 / テレビ広告 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、アジア諸社会の広告に現れるジェンダー役割の内容分析と国際比較を通じて、社会と広告の相互関係の解明をめざす。異なった文化的・歴史的背景をもつアジア諸社会において「テレビ広告におけるジェンダー役割が社会状況やその変化を反映しているか」「特に労働場面でのジェンダー役割がいかに現れているか」を分析し、その類似点と相違点を明らかにする。調査は、1 テレビ広告サンプルの収集と分析(2021年~2023年)、2 各国の視聴者による信頼性の検証、3 アジアの広告専門家へのインタビューの3つの手法を用いる。こうした研究を通して〈アジア広告の社会学〉という新たな研究分野を創設することを最終目標とする。
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研究実績の概要 |
「アジアのテレビ広告におけるジェンダー役割の国際比較」と題した本研究は、アジア諸社会のテレビ広告に現れるジェンダー役割の内容分析を中心とした国際比較を通じて、社会と広告の相互関係の解明をめざすものである。最大の研究目的は、異なった文化的・歴史的背景をもつアジア諸社会において、いかに広告におけるジェンダー役割が社会状況やその変化を反映しているかを明らかにすることである。具体的には、アジア6ヵ国(日本・中国・韓国・台湾・シンガポール・タイ)の広告において、ジェンダー役割、特に労働場面でのジェンダー役割がいかに現れているか、その類似点と相違点を考察することである。本研究の最終目標は、こうした課題を通して〈アジア広告の社会学〉という新たな研究分野を創設することである。 2023年において、本研究の2,200本の広告サンプル分析結果から、これらの六カ国のアジア国々における働く男性と女性の割合、および、男女性の職種と職業に従事する以外の役割には違いが見られることが明らかとなった。また、アジアのテレビ広告におけるジェンダー役割の平等性の描かれ方のパターンはいくつか存在していることが分かった。このように、これまでの広告におけるジェンダー役割と異なり、アジアのテレビ広告におけるジェンダー役割の平等や新しい非性ステレオタイプが誕生していることがわかる。したがって、本研究の分析結果はアジアの広告における性ステレオタイプ描写が減少している傾向を証明できると考えている。 また、研究実施計画について、令和6年度において、先行研究の再検討/各国における広告サンプルの収集と分析の継続/広告専門家と視聴者のインタビュー調査を行う予定。さらに、研究成果として、大学の授業での有効活用、国内外の学会発表や学術雑誌・学内論文への掲載を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和5年度において、2023年の6カ国(日本・中国・韓国・台湾・シンガポール・タイ)におけるテレビ広告サンプルの収集や日本国内の広告専門家と視聴者のインタビュー調査を行い、国内外の学会発表を実施し、研究計画どおりに進展している。
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今後の研究の推進方策 |
今後の課題として、2024年の広告サンプルを収集し、アジア6カ国のテレビ広告内容分析の研究調査結果、およびこれまでの各国広告におけるジェンダー役割の変化の考察と取りまとめ、新型コロナウイルスの影響で実施できなかった各国で広告専門家や視聴者の対面インタビューそして、共同研究者の対面の打ち合わせなどの現地調査を行い、そして、国内外研究成果発表などを予定としている。
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