研究課題/領域番号 |
21K02001
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
平塚 義宗 順天堂大学, 医学部, 先任准教授 (80266014)
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研究分担者 |
玉置 洋 国立保健医療科学院, その他部局等, 上席主任研究官 (50386827)
武居 敦英 順天堂大学, 医学部, 准教授 (60513421)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 健康寿命 / 視覚障害 / 高齢化社会 / 要介護要因 |
研究開始時の研究の概要 |
視覚障害は健康寿命延伸を阻害する要介護要因の一つである。同時に衰弱、認知症、転倒など、上位要介護要因の発症や悪化にも関連している。本研究では、JAGESの大規模コホートデータを用いた詳細な検討を中心に、視覚障害と健康寿命の関連についての包括的な検討を行う。更に、健康寿命延伸に資する包括的な視覚障害対策を策定し、視覚障害対策を通して、直接的また間接的に健康寿命を延伸させることを最終的な目的とする。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、視覚障害と健康寿命の関連についての包括的な検討である。本年は,2016-19年の日本老年学的研究(JAGES)のデータを用い、高齢者における「見え方」とフレイルの関連について検討した。フレイルはKihon Checklistに基づき定義した。7,852名のうち視覚障害は5.3%に存在し、交絡因子で調整した結果、視覚障害はロバストからプレフレイルもしくはフレイルへの悪化の有意な危険因子であることが示された(オッズ比2.50:95%CI 1.62-3.85)。本研究は、Self-reported hearing and vision impairment and incident frailty in Japanese older people: A 3-year longitudinal analysis of the Japanとしてpublishされた。続いて、視覚障害の健康関連QOL(HRQOL)と他の全身状態との違いを明らかにするために、EuroQoL 5-dimension 5-level instrument (EQ-5D-5L) を用いて、HRQOL値を測定した。28,345人の結果は、視覚障害が 0.68(95%CI 0.66-0.70)であり、聴覚障害(0.77)や口腔機能障害(0.78)よりも有意に低値であった。本研究は、Health-related quality of life in various health conditions: two consecutive surveys of older Japanese adultsとしてpublishされた。他にも3編の論文が出版された。さらに、全国の64市町村の26万人対象に2022年度のJAGES調査を実施した。本調査の調査票には「見え方」についての質問が採用された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
研究2年目においてJAGESからは3つの英文論文出版を達成することができた。また、「運動機能とアウトカムとの関連性を分析するコホート研究」(Locomotive syndrome and health outcome in Aizu cohort study:LOHASコホート」からも1編、三島市のコホートデータからも1編英語論文を発表することができた。論文執筆において研究協力者らから多大な協力が得られたためと考えられる。また、2022年度のJAGES調査において「見え方」についての質問が採用された。引き続き精力的に本研究を継続する。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は引き続き、JAGESのデータ等を用いて、フレイルと視覚障害との関連についての包括的な検討を行う予定である。また、視力と個人レベルにおけるフレイルの関連因子とされている外出頻度との関連性についての検討も行いたい。
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