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ボランティアの個人主義化と地域福祉:クリティカル・ボランティアリング概念の可能性

研究課題

研究課題/領域番号 21K02010
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分08020:社会福祉学関連
研究機関立命館大学

研究代表者

桜井 政成  立命館大学, 政策科学部, 教授 (90425009)

研究分担者 菊池 遼  日本福祉大学, 社会福祉学部, 助教 (40823167)
市川 享子  東海大学, 健康学部, 准教授 (80803395)
水野 武  摂南大学, 全学教育機構, 講師 (90624726)
加野 佑弥  湘北短期大学, その他部局等, 助教 (30980825)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
キーワードサービスラーニング / コミュニティ / ボランティア / クリティカル・ボランティアリング / 地域福祉 / クリティカル・サービス・ラーニング / 個人主義化 / ボランティア・ツーリズム
研究開始時の研究の概要

本研究ではまず1年目から先行研究を考察・整理することによって、「クリティカル・ボランティアリング」概念を仮説的に構築していく(文献の検討)。そして調査①でエピソディック・ボランティアがもつ地域コミュニティへのまなざしを明らかにし、それを生かして最終的に調査②で「クリティカル・ボランティアリング」の理論的妥当性と、それを用いたコーディネート実践によってエピソディック・ボランティアを地域へ包摂し、福祉コミュニティ発展にどうつなげるかを検討する。なお本研究は探索的でもあり、積極的に1年目から国内外の学会で研究成果(途中成果を含む)を報告し、他の研究者からの意見を参考にする。

研究実績の概要

本研究においては、クリティカル・サービスラーニングやボランティア・ツーリズムの学術的蓄積を参考にすることによって、「クリティカル・ボランティアリング」という新たな概念を提唱することをまず大きな目標としている。そして、エピソディック・ボランティアの語りも分析しつつ、その概念に基づいたコーディネート実践を試行し、その有用可能性を検討することを達成目標としている。研究期間3年目の本年度の成果実績としては、まず、調査②としていた「クリティカル・ボランティアリング概念応用実践を目的としたサービスラーニング実践を対象としたアクションリサーチ」において、成果を段階的に取りまとめることが出来ている。分担研究者が成果をまとめた単著を出版し、広く成果を公表することが出来た。さらに今後、次年度に向けてその研究成果を発展的に分析した内容での、学会発表と論文化を予定している。それらによって、サービスラーニングが、大学生自身、社会参加する意義も理解する機会となる取り組みになるよう、実践への示唆となると考える。また、地域における個人の課題が社会構造とどのように関連しているか、大学生がサービスラーニングによって理解できるための方策が示唆される。この成果については次年度に向け、より広く多様な場での広報をしていきたい。なお主に本年度は地域福祉よりも福祉教育的な成果が生まれたことになるが、その成果を応用し、今後地域福祉的な意義についても検討しつつ、広報する方略を検討していきたいと考える。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本年度の研究進捗状況については【研究実績の概要】に記載した内容と被るが、研究期間3年目の本年度は、まず、調査②としていた「クリティカル・ボランティアリング概念応用実践を目的としたサービスラーニング実践を対象としたアクションリサーチ」において、成果を段階的に取りまとめることが出来ている。分担研究者が成果をまとめた単著を出版した他、今後、次年度に向けてその研究成果を発展的に分析した内容での、学会発表と論文化を予定している。それらによって、サービスラーニングが、大学生自身、社会参加する意義も理解する機会となる取り組みになるよう、実践への示唆となると考える。また、地域における個人の課題が社会構造とどのように関連しているか、大学生がサービスラーニングによって理解できるための方策が示唆される。他方で調査①としていた、現在のエピソディック・ボランティアの意識実態を解明するための、経験者への半構造的インタビュー調査については、現在もまだ準備段階である。倫理審査と協力団体への依頼を引き続き丁寧に行い、調査の実施につなげたい。また、サービスラーニングの効果に関するシステマティック・レビュー研究も、本年度は進めているが、成果を出すには至っておらず、引き続き次年度に行う予定の研究となっている。これらのことから研究期間の延長を申請する予定となっている。このように本年度において部分的に予定していた調査を実施することができているが、研究成果の結実に向けては今一歩足りず、研究期間の延長をすることで成果の完全な達成にたどり着きたいと考える。

今後の研究の推進方策

研究期間を延長することで残りの研究調査を実施したいと考える。次年度は研究代表者がサバティカル期間を1年間取得するために、研究のためのエフォートを大きくすることができる。これによって遅れが生じていた研究計画の部分についても、補完的に速やかにリカバリーができると考えている。また、予算的な面に関しては、使っていない予算を繰越しすることでカバーは問題なく出来うると考えている。引き続き分担研究者とも円滑に連絡を取り合い、コミュニケーションに齟齬がないようにし、遂行していきたいと考えている。

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (9件)

すべて 2024 2023 2021

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] ボランティア・マネジメントを考える: 上手に連携する方法として の" チョイス・ブレンド"2023

    • 著者名/発表者名
      桜井 政成
    • 雑誌名

      公益 ・一般法人

      巻: 1078 ページ: 26-32

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 大規模災害後のボランティア受け入 れの経験と葛藤2023

    • 著者名/発表者名
      市川 享子
    • 雑誌名

      日本福祉教育・ボランティア学習学会研究紀要

      巻: 40 号: 0 ページ: 32-46

    • DOI

      10.20711/jaass.40.0_32

    • ISSN
      2432-4086, 2432-4094
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Building Potential Future Educational Reforms for Forced Migrant Children2023

    • 著者名/発表者名
      Kyoko Ichikawa
    • 雑誌名

      PANORAMA INSIGHTS INTO ASIAN AND EUROPEAN AFFAIRS:Education for Sustainable Development in Asia and Europe A Comparative Perspective

      巻: 2023 ページ: 93-101

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 若者の社会参加/政治参加へのセル フ・エフィカシーに関する国際比較研究:社会参加意識と政治参加意識向上への示唆2021

    • 著者名/発表者名
      加野佑弥・桜井政成
    • 雑誌名

      日本福祉教育・ボランティア学習学会日本福祉教育・ボランティア 学習学会機関誌

      巻: 37 ページ: 143-157

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 中山間地域に関わる際の葛藤とジレンマ「学生と教員」「地域」「地域の支援者」三者間の互酬性に着目して2023

    • 著者名/発表者名
      菊池 遼
    • 学会等名
      日本福祉教育・ボランティア学習学会 第29回学術大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] コメンテーター「SDGs 運動を組みなおす実践論の探求 ~居場所・プラットフォームづくりに注目して」2023

    • 著者名/発表者名
      市川 享子
    • 学会等名
      日本福祉教育・ボランティア学習学会 第29回学術大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] How students potentially become agencies in their communities?2023

    • 著者名/発表者名
      Kyoko Ichikawa
    • 学会等名
      2023 Social Impact Partnership Conference, Volunteer In Asia
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [図書] 大学における能動的シティズンシップ教育の導入: 社会/政治参加へのセルフ・エフィカシー2024

    • 著者名/発表者名
      加野 佑弥
    • 総ページ数
      232
    • 出版者
      法律文化社
    • ISBN
      4589043149
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] 福祉NPO・社会的企業の経済社会学:商業主義化の実証的検討2021

    • 著者名/発表者名
      桜井政成
    • 総ページ数
      276
    • 出版者
      明石書店
    • ISBN
      9784750352701
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-12-25  

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