研究課題/領域番号 |
21K02037
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
岸 道雄 立命館大学, 政策科学部, 教授 (20330011)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
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キーワード | 公共調達 / 障害者優先調達 / テキサス州 / 社会的価値 / 障害者雇用 / 入札 / 総合評価 / 優先調達 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、日本、米国、EUの公共調達を通じた障害者雇用促進の取り組みの現状と課題について、文献・資料調査および現地インタビュー調査に基づく比較分析を行うことにより、①日本における公共調達を通じた障害者雇用のさらなる促進のために、現行の公共調達・入札制度のどのような点を改善し、またいかなる新たな施策が必要か、②公共調達を通じた障害者雇用において、自立という観点から障害者の最低賃金や所得保障をどのように設定すべきかについて、明らかにする予定である。
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研究実績の概要 |
2022年度は、米国における公共調達を用いた障害者雇用の推進策について、現地ヒアリング調査を行う計画であったが、コロナ禍が続いたため米国への渡航はせず、文献、各種ウェブサイトから入手可能な資料、情報に基づき、米国テキサス州の取り組みについて調査研究を行った。 米国テキサス州における障害者優先調達の歴史は古く、1978年に開始され、現在に至っている。「障害者から購入するプログラム(Purchasing from People with Disabilities)」あるいはWorksWondersプログラムと呼ばれ、競争入札の手続きを経ることなく、コミュニティ・リハビリテイション・プログラムという非営利組織に雇用されている障害者によってつくられる製品や提供されるサービスについてテキサス州政府機関に原則として購入することを義務付けている。 テキサス州の取り組みから日本へ示唆されることは次の通りである。まず、日本の障害者優先調達推進法における国や地方自治体等による障害者就労施設等からの優先調達は努力義務にとどまっているが、WorksWondersプログラムは、障害者によって作られる製品や提供されるサービスについて例外基準に基づき外部の事業者から購入することは認められているものの、テキサス州政府機関にとって購入は任意ではなく、義務である。また、WorksWondersプログラムを通じて、障害者が競争的統合雇用、すなわち、外部の民間企業への再就職を目指すことが明確にされている。日本においても、優先調達と職業訓練をより密接な連携関係に位置づけることが一つの方向性と考えられる。その一例として、多機能型事業所への支援の強化が挙げられる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究実績の概要に書いたように、コロナ禍のため、2022年度の研究計画について修正する必要があったが、米国テキサス州の障害者優先調達の取り組みについて調査研究を行うことができた。
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今後の研究の推進方策 |
研究計画に基づき、文献、各ウェブサイトから得られる資料、情報および、現地ヒアリング調査により、今後の研究を進める予定である。
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