研究課題
基盤研究(C)
本研究は、市民会議参加者が会議での役割を果たした後、主体的に地域活動に関わり始めるメカニズムを地域課題の「自分ごと化」と定義し、自分ごと化に影響する①地域特性、②プログラム特性、③個人特性を明らかにすることを目的とする。事例対象は、2014年以降、政策シンクタンクである一般社団法人構想日本が22の自治体で34回開催してきた無作為抽出型市民会議の一つである「住民協議会」である。住民協議会を対象に、地域間比較調査(自治体や構想日本への半構造化ヒアリング調査)と福岡県大刀洗町での事例研究(公募型市民会議との比較調査、市民への事後調査)を行う。
少子高齢化の進行に伴い、地域課題の多様化や人材不足が顕在化しつつあり、行政のみで対応するには限界が見られるようになっている。こうした中で、住民自身が地域課題を「自分ごと」として捉え、主体的に関与していくことの重要性が近年指摘されている。本研究は、地域課題の自分ごと化を促す要因を、①地域特性、②プログラム特性、③個人特性の3つの視点から実証的に明らかにすることを目的とする。分析の結果、新たな転入者が多い地域に居住し、他の住民との対話を望んでいる人ほど、自分ごと化が生じやすい傾向が確認された。さらに、無作為抽出というプログラム特性が、こうした個人の姿勢や地域性を後押ししていることが明らかとなった。
本研究は、少子高齢化の進行に伴い複雑化する地域課題に対し、住民自身が当事者意識をもって関与する「自分ごと化」をいかに促すかという課題に取り組んだものである。無作為抽出型市民会議を対象に、地域特性・プログラム特性・個人特性の三側面から実証的に分析を行い、自分ごと化を生じさせやすい要因を明らかにした。特に、転入者が多く他者との対話を望む住民において、無作為抽出という仕組みがその意識変容を後押しすることを示した。得られた知見は、地域課題の多様化や人材不足に悩む自治体や地域において活用可能である。たとえば、地域の担い手の発掘や、住民主体の地域活動を支援する自治体の施策に示唆を与えるものと考えられる。
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The Year in Deliberation Deliberation 2024 Democracy R&D
巻: 1 ページ: 10-10
計画行政
巻: 47 号: 1 ページ: 17-19
10.14985/jappm.47.1_17