研究課題/領域番号 |
21K02087
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
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研究機関 | 公益財団法人鉄道総合技術研究所 |
研究代表者 |
川崎 たまみ 公益財団法人鉄道総合技術研究所, 人間科学研究部, 主任研究員 (60426145)
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研究分担者 |
嶋崎 典子 国立感染症研究所, ウイルス第三部, 主任研究官 (80466193)
吉江 幸子 公益財団法人鉄道総合技術研究所, 人間科学研究部, 主任研究員 (20386626)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 環境衛生 / 感染症対策 / ウイルス動態 / 床材 / 室内環境 / 空気質 / ファージ / 鉄道等の公共設備 / 飛散 / 鉄道公共設備 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、模擬ウイルスを使用し鉄道等の公共設備におけるウイルス飛散及び再付着に関する基本動態の把握を行う。鉄道公共設備等の床をモデルとし、人の利用等に伴う床上の模擬ウイルス飛沫の空間中への飛散・浮遊、壁面等への再付着、及び床上での残存等に関する基礎的知見を得ることを目的とする。得られた知見を、公共設備等における清掃基準や換気設計等の感染症拡大防止策に活用することを目指す。
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研究成果の概要 |
感染症拡大時、病院の床面に落下したウイルスが、人の移動により空間に浮遊する可能性を示唆する報告があるが、医療機関とは利用形態や環境等が大きく異なる公共設備における、床面からの飛散等に関する報告例は少ない。そこで、一般的に使用される床材に対し、SARS-CoV-2、ファージ、及び細菌を塗布後、活性力や遺伝子を指標とした回収率を測定した結果、床材の種類により回収率が異なる知見を得た。また、ファージを塗布した床材に人の歩行のタイミングで錘を接触後、空間・壁面へ飛散及び床面に残存したファージを測定する試験系を構築し、試験を行った結果、微生物の回収率が低い床材にて、活性力が低い傾向がみられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
空間内ウイルスの伝播についてシミュレーションする際、床面から飛散したウイルスの濃度や活性力が影響を与えるとの認識はあるものの、現状では飛散率や飛散後の活性力等に関する報告例が少ないため、試算に含まれていない報告例がみられた。そのため、本研究により、弾性・硬性床材を対象とした、SARS-CoV-2、ファージ、細菌の活性力や遺伝子を指標として、床材からの飛散を考慮する上で重要となる微生物の回収率を実測できたことは意義深いと考える。加えて、床面からファージが飛散する試験系も構築したことにより、他のファージの飛散量や飛散後の活性力に影響を与える環境要因の探索が可能となった。
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