研究課題/領域番号 |
21K02111
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
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研究機関 | 梅花女子大学 |
研究代表者 |
伊藤 聖子 梅花女子大学, 食文化学部, 准教授 (70466506)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | グルテンフリー / キシログルカン / 米粉パン / 糖質分解酵素 / 粘度特性 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、グルテンフリーパンの保存による物性変化を改善するため、キシログルカンの分子構造が影響するゲル化特性や低分子物質の包接機能に着目した。本研究では、タマリンド種子のキシログルカンを基質に各種酵素による部分分解物を調製し、グルテンフリー米粉パンの保存性に対するキシログルカンの影響を検討する。さらに、澱粉の再結晶化や包接機能に影響するキシログルカンの分子構造を解析することで、澱粉とキシログルカンの相互作用と再結晶化抑制因子の特定から作用機序を解明し、キシログルカンのグルテンフリーパンへの新たな利用法を明らかにすることを目的とする。
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研究成果の概要 |
キシログルカンの分子構造が影響するゲル化特性に着目し、グルテンフリーパンに対するキシログルカンの新たな利用法を明らかにすることを目的とした。キシログルカンと酵素添加パンを比較した結果、セルラーゼで部分分解したキシログルカンだけでなく、ペクチナーゼも製パン性を改善する可能性が示唆された。生地の粘度特性と発酵体積試験から、セルラーゼ分解物の方が生地物性は安定していることが明らかとなった。キシログルカン部分分解物を添加すると、グルテンフリーパンの生地に適度な粘度を付与し、発酵および焼成時にガス保持効果が高くなり、均一できめ細かいクラムが比容積の向上に寄与したと考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
グルテンフリー食品は世界的なニーズが年々増加し、主食となるグルテンフリーパンは国内外の需要が高い。しかし、グルテンフリーパンには製造法と品質保持に関する課題が多い。本研究は、キシログルカンの新たな利用法を検討し、グルテンフリーパンだけでなく保存性が重要となる非常食の食品加工等にも応用可能と考えられる。また、キシログルカンは食物繊維としての機能も有するため腸内環境の改善効果も期待でき、健康増進につながる食品の可能性を明らかにした。
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