研究課題/領域番号 |
21K02116
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
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研究機関 | 新潟医療福祉大学 |
研究代表者 |
山崎 貴子 新潟医療福祉大学, 健康科学部, 准教授 (60318574)
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研究分担者 |
竹内 瑞希 新潟医療福祉大学, 健康科学部, 助教 (00805294)
蘆田 一郎 新潟医療福祉大学, 健康科学部, 講師 (10323958)
寺尾 幸子 新潟医療福祉大学, 健康科学部, 助教 (20739479)
石澤 幸江 新潟医療福祉大学, 健康科学部, 講師 (30805271)
星野 芙美 新潟医療福祉大学, 健康科学部, 講師 (50567229)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 大量調理 / 小規模調理 / 無機質 / 成分変化 / カリウム量 / ナトリウム量 / 成分表計算値 |
研究開始時の研究の概要 |
病院や福祉施設等で献立作成をする際、一般には日本食品標準成分表(以下、食品成分表)の調理前の重量と成分値を用いて栄養価計算することが多い。しかし、食品の重量や成分値は洗浄、切断、加熱等の調理によって増減する。特に大量調理では洗浄や加熱時間が長くなり作業工程も多いため、小規模調理に比べて調理による成分変化が大きいと考えられ、実際の成分値は計算上の成分値と異なる可能性が高い。 本研究では、小規模調理と大量調理を行い、調理による食品成分量の変化および小規模調理と大量調理の差、食品成分表計算値との差を比較検討することにより、大量調理における献立作成の際の資料を作成することを目指す。
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研究実績の概要 |
本研究では、調理損失しやすい無機質について、①調理前後の差、②小規模調理と大量調理の差、③食品成分表計算値と実測値の差を料理ごとに明らかにすることにより、食品成分表の数値から、より実測値に近い料理の成分値を推定するための基礎資料を作成することを目指している。 料理は、一般に利用されやすい野菜を主材料とした和え物とし、小規模調理では4人分を小鍋、大量調理では50人分を大鍋またはスチームコンベクションオーブンを用いた方法で加熱調理し、比較している。 2022年度は前年度にサンプリングした試料のうち、「ブロッコリーとカリフラワーの酢醤油和え」のカリウム量・ナトリウム量、「キャベツの赤しそふりかけ和え」と「ブロッコリーとカリフラワーの酢醤油和え」のリン量の定量を行った。これまでの結果としては、全体としてカリウム量は、大量調理(スチームコンベクションオーブン)で最も残存率が高く、小規模調理(小鍋)と大量調理(大鍋)では大量調理(大鍋)の方が減少率の方が大きい傾向が得られている。一方で、リン量は大量調理(スチームコンベクションオーブン)の残存率が最も高い傾向となったのはカリウムと同様だったが、小規模調理(小鍋)と大量調理(大鍋)の差はほとんどなく、ナトリウムは調理による明確な差は認められていない。 また、研究代表者・研究分担者間で、調理工程やサンプリング時の状況、これまでの結果等を確認して意見交換を行い、調理の繰り返し回数(n数)を増やすこととし、それに伴う実験計画の見直しを行った。2022年度は「キャベツの赤しそふりかけ和え」の調理・サンプリングを追加で3回、また「小松菜のお浸し」のサンプリングを新たに3回行った。今後引き続き、これらの試料について無機質の定量、結果の解析を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の予定では、2022年度までに和え物3品について無機質の定量を終え、煮物料理の選出とレシピを決定するための予備実験を開始する予定であったが、一部の無機質の定量および煮物料理の選出ができなかった。これは、前年度に調理条件の検討に時間がかかったことやCOVID-19の影響により予定通り実施できなかったことが主な理由である。また、前年度の結果を踏まえてn数を増やすことを優先して実験計画の見直しを行ったことも理由の1つである。見直し後の計画については、おおむね予定通りに進行している。
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今後の研究の推進方策 |
調理の繰り返し数は当初1つの料理につき3回(n=3)の予定であったが、これまでの結果を検討し、1つの料理につき3回×2年分(n=6)へ増やし、1年に2料理ずつサンプリングを行うことに変更した。また、今回試料として用いている野菜・調味料に含まれている無機質の量や調理特性を考慮の上、測定する成分としてはカリウム、ナトリウム、リンを中心に分析することとした。 2023年度の予定としては、2022年度にサンプリングした2品の試料について、カリウム、ナトリウム、リンの分析を行う。また、「ブロッコリーとカリフラワーの酢醤油和え」「小松菜のお浸し」の2品について、追加の調理・サンプリングを行う(3回ずつ)。サンプリングの時期については、季節変動による影響を避けるため、これまでのサンプリングと同時期(2-3月)を予定している。さらに、次年度に向けて煮物の料理・レシピの検討を開始する。
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