研究課題/領域番号 |
21K02133
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
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研究機関 | 福岡女子大学 |
研究代表者 |
南里 明子 福岡女子大学, 国際文理学部, 准教授 (80523646)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 糖尿病 / 肉類 / 赤肉 / 食行動 / 肥満 / 調理法 / 食事 / 栄養疫学 / 職域 |
研究開始時の研究の概要 |
日本は世界有数の長寿国であるが、その一方で、糖尿病などの生活習慣病は増加している。糖尿病に関連する要因として、喫煙や運動などの生活習慣についてはよく知られており、食要因についても論文は増えつつある。しかし、食行動、中でも調理法や食事時間などに着目した研究は少ない。本申請研究では、糖尿病と食要因に関するエビデンスを構築し、糖尿病予防のための健康的な食事・食生活を提案することで、糖尿病の発症予防、健康増進に寄与することを目的とする。そのために、調理法を考慮し魚介類、肉類、野菜類摂取と糖尿病発症との関連、また、食事時間を考慮し米飯および炭水化物摂取と糖尿病発症との関連を明らかにする。
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研究実績の概要 |
2022年度に実施した福岡県A市役所における疫学調査データの整理、クリーニング、報告書作成等を行った。 これまでに、肉類摂取と糖尿病との関連を検討した欧米の研究は多数あり、肉類の摂取量が多いほど糖尿病のリスクが高いことが報告されている。日本人は欧米人に比べると肉類摂取が少ないため、日本人での検討が必要である。しかしながら、日本人を対象とした研究は1件のみであり、アジアで行われた研究も少なく、一致した結果は得られていない。そこで、関東の職域における疫学調査データより、肉類摂取と糖尿病発症との関連について検討を行った。疫学調査を職域の定期健診にあわせて3年ごとに実施しており、1~3回目の疫学調査のいずれかに参加し、健診データのある人を包含基準とした。1~3回目調査のうち、初めて参加した調査を各対象者のベースラインとした。除外基準は、ベースライン時の調査票未回答者、がんや循環器疾患、糖尿病等既往者、解析に必要なデータ欠損者、ベースライン以降健診を受診していない者、エネルギー摂取量が極端な者とした。包含基準および除外基準より、2709名の男女(18~78歳)が解析対象であった。平均追跡年数6年の間に、糖尿病(健診データより、空腹時血糖126mg/dl以上、随時血糖200mg/dl以上、HbA1c6.5%以上、糖尿病の医師による診断、抗糖尿病薬の使用のいずれかに該当する者)を発症したのは135名(5%)であった。対象者を総肉、赤肉、加工肉、鶏肉摂取量によりそれぞれ3群に分け、糖尿病発症との関連を検討したところ、いずれも糖尿病発症との関連を認めなかった。 現在、糖尿病に関連する食要因として、食事時間に着目した解析を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
調査等は予定通りに実施できているが、データ解析および論文作成等については、十分な時間が確保できずやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、本研究課題である糖尿病に関連する食要因について、データ解析、論文作成を行い、国内外の学会にて研究成果を発表する。具体的には、肉類摂取量と糖尿病については論文投稿中であるため、論文掲載に向けて検討を進める。肉類の調理法と糖尿病、食事時間と糖尿病については、論文作成等を進める。
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