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高アミロース米の特性を利用した糖尿病予防及びアレルギー対応食品の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21K02153
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分08030:家政学および生活科学関連
研究機関新潟県立大学

研究代表者

田村 朝子  新潟県立大学, 人間生活学部, 教授 (60240991)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード高アミロース米 / 血糖上昇抑制 / 糖尿病 / α化米粉 / 嚥下調整食 / 食物アレルギー
研究開始時の研究の概要

食後血糖値の上昇を抑える高アミロース米「越のかおり」を加熱粉砕法を用いてα化米粉に加工して研究に用いる。
まず、災害時にも活用できるα化米飯およびα化嚥下調整粥を開発する。高アミロース米飯を凍結乾燥し、水で米飯に戻し、その血糖上昇抑制効果をコシヒカリ米飯等と比較検証する。またα化米粉に水を加えて嚥下障害度に応じたかたさの粥を作成し、この血糖上昇抑制効果についても検討する。次に、機能性アレルギー対応食品を開発する。α化米粉に水を加えて非加熱ペーストを作成し、これを卵液や牛乳の代替えとして用いたマヨネーズやクリームを開発する。合わせてアレルギーおよび血糖上昇抑制効果のあるパンや麺等の開発を目指す。

研究実績の概要

本研究は、高アミロース米「越のかおり」の最大の特徴である食後血糖上昇抑制効果を維持したまま米飯のみならず米粉やα化米粉を活用して、糖尿病治療や予防、嚥下機能低下者あるいは食物アレルギーを持つ人が利用できる食品や食べ方を検討することを目的とする。
初年度の令和3年度は、当初計画通り、高アミロース米飯を乾燥処理した「α化米飯」を作成し、高アミロース米炊飯米飯、コシヒカリ米飯、市販α化米の3種類の食味、テクスチャー、食後血糖の変化を比較した。しかし、高アミロース米の炊飯時加水量の検討、α化加工の検討に時間を要し食味評価と食後血糖の変化の検討が不十分であった。そこで、令和4年度にα化加工の方法を再検討したところ、市販α化米に近い品質のものを作成でき、2倍加水で炊飯後α化加工したα化米の食味が市販α化米に比べ高い評価を得た。また、食後血糖についても、高アミロース米のα化米は、高アミロース米の炊飯米飯と同様、コシヒカリ米飯と市販α化米に比較し有意な血糖上昇抑制効果が認められた。
一方、令和4年度からは、上記と並行して高アミロース米の米粉およびα化米粉を用いた嚥下機能低下者用お粥ペーストの加工法を検討した。市販お粥ゲル用米粉および中アミロース米粉とテクスチャーや粘度を比較した結果、高アミロース米α化米粉を水に25%添加すると、市販お粥ゲルと同等の硬さに調製でき、嚥下機能低下者用お粥として活用できることが見出された。
令和5年度は、高アミロース米α化米粉を用いた食物アレルギー対応非加熱食品の作成を検討した。まず、α化米粉ペーストの吸水や吸油率、分離安定性、テクスチャー等の性質を検討後、小麦、卵、乳除去クリーム、マヨネース等を検討している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

令和3年度中に終了予定であったα化米の検討が令和4年度にずれこみ、さらに令和4年度中に取組んだお粥ペーストおよびお粥ゲルについては、食味評価のみ実施できたが食後血糖試験が実施できなかった。また、令和5年度に食物アレルギー対応食品の検討を開始したが、テクスチャー測定機器に接続した解析用PCが故障し購入を余儀なくされた。さらに、α化米粉ペーストの性質検討に非常に時間を要したことから非加熱食品のクリーム、マヨネーズ等の検討が遅れ、完成に至らなかった。以上のことから進捗状況を遅れているとした。

今後の研究の推進方策

令和6年度が最終年度となることから、まずは令和5年度に完成できなかった食物アレルギー対応の非加熱食品の完成を目指す。その後、令和4年に取組めなかった嚥下機能低下者用お粥ペーストおよびゲルの濃度や性質検討について取組む。そして、最終的な本研究結果のとりまとめ、データ解析の確認作業に取り組み、研究成果報告書作成を目指す。

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2023 2022 2021

すべて 学会発表 (5件) (うち国際学会 2件)

  • [学会発表] 製造方法が異なるα化玄米粉および大麦粉で調製したペーストの性質2023

    • 著者名/発表者名
      山岸あづみ、桑原美里、田村朝子
    • 学会等名
      一般社団法人日本家政学会第75回大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] α化米粉ペーストの添加溶液の違いによる特性比較と非加熱食品への応用2023

    • 著者名/発表者名
      山岸あづみ、佐藤舞夏、田村朝子
    • 学会等名
      一般社団法人日本調理科学会2023年度大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] Development of high-amylose pregelationized rice for emergency use2022

    • 著者名/発表者名
      Asako TAMURA, Tomomi TSUJI, Azumi YAMAGISHI, Yasuaki ENOKI
    • 学会等名
      ACD2022(第8回アジア栄養士会議)
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] Preparation of egg-free mayonnaise-like seasoning using gelatinized rice flour for food allergies2022

    • 著者名/発表者名
      Azumi YAMAGISHI, Asako TAMURA
    • 学会等名
      ACD2022(第8回アジア栄養士会議)
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] α化米粉のマヨネーズ風調味料への活用と作成条件の検討2021

    • 著者名/発表者名
      山岸あづみ、中易萌香、権代陽奈子、鈴木拓史、田村朝子
    • 学会等名
      第68回日本栄養改善学会学術総会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-12-25  

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