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教員養成に関する国際交流研究:ジャーマン・インパクトを中心に

研究課題

研究課題/領域番号 21K02198
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分09010:教育学関連
研究機関岡山大学

研究代表者

尾上 雅信  岡山大学, 教育学域, 特任教授 (40177275)

研究分担者 高瀬 淳  岡山大学, 教育学域, 教授 (00274035)
平田 仁胤  岡山大学, 教育学域, 准教授 (50582227)
梶井 一暁  岡山大学, 教育学域, 教授 (60342094)
小林 万里子  岡山大学, 教育学域, 准教授 (90325134)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
キーワード教員養成 / 教育史
研究開始時の研究の概要

教員養成の改革もまた、各国で個別の歴史的発達を遂げるとともに、国ごとそれぞれ互いに有効なモデルを求め受容し、相互に影響関係を持ちながら進行してきた。本研究は、こうした関係性を教員養成モデルの国際交流ととらえ、各国で初等教育を主体に国民教育制度が確立される19世紀のフランス、イギリス、オーストリア(ハンガリー帝国)、ロシア、そして日本を対象に、それぞれが当時の国際関係のなかで互いにモデルを受容しあいながら進めた教員養成改革について国際交流の視点からの検討を試みることで、相互の影響関係の実態を比較検討することにより、教員養成に関する特定モデルの受容パターンの解明と類型化をめざす。

研究実績の概要

本研究の目的は、フランス、イギリス、オーストリア(ハンガリー帝国)、ロシア、そして日本を具体的な研究対象としてとりあげ、各国相互に如何なる影響関係のなかで教員養成の改革を展開してきたか、その具体的な実態を明らかにすることにより、特定モデルの受容パターンを解明し類型化をめざすところにある。
本年度は4か年計画の3年目であり、研究作業の第2段階にあたる。具体的には、対象各国におけるキー・パースンとなる人物の、ドイツ(プロイセン)教育思想と制度の理解と受容の特質を抽出する作業の段階である。まずは欧州4か国について実施し、その結果を持ち寄り比較検討することにより、各国におけるジャーマン・インパクトの具体的な特質を確認することをめざす作業である。
しかしながら各対象国の教員養成にかかわる思想と制度の分析も未だ不十分な状況であり、かつ、そのために必須となる資料の収集についても、残念ながらコロナ感染、さらにはウクライナにおける紛争による海外渡航の制限(とりわけロシア関係)により入手さえ不十分な状態であり、全体として本年度においては第2段階の作業課題に関しては、所期の目的を達成することはできなかった。その一方、オンライン購入や国内での刊行文献購入によって入手できた基本的文献にもとづいて、各対象国の教員養成にかかわる思想と制度の分析は継続的にすすめることができた。また、共同研究としての取り組みについては、簡単な意見・情報交換は定期的に実施することができ、互いの進捗状況を確認することはできた。年度末の3月27日(水)にはオンライン会議により、メンバー各自の研究進捗状況について報告し、あわせて尾上から、他の研究会における個別の研究発表についての報告があり、内容の紹介を行なうことができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

資料収集については、海外出張はできなかったが、当初の計画に従い、各分担者が文献調査に基づき必要資料をある程度収集することができたことに加え、一部は原資料(原典の復刻版)も入手することができた。とはいえまだまだ不十分な状況であることは否めない。
しかしながら、共同研究の副産物として、1名が他研究機関の研究会に招聘され、今回の研究成果の一部を口頭発表することができ、また、2名のメンバーが執筆した大学(修士課程)の教育史テキストに、対象国別の検討結果の一部の研究内容を盛り込むことができた。  その一方で、主要メンバーが公的業務(管理職就任、学部の改革担当等)のため研究に専念できない状態がつづき、キー・パースンとなる人物が教員養成の思想と制度について、ドイツ・モデルの何を、どのように理解し、取捨選択、受容しようとしたかについての検討は個別・個人的なレベルにとどまり、この点につき、相互に確認し合いながら行うという第2段階の研究課題を年度内に達成することがかなわなかった。これらのことを総合的に考慮して、やや遅れていると判断した。

今後の研究の推進方策

全体として当初の研究計画から遅れており、加えて分析対象各国それぞれ資料も未だ不十分であり、これについては次年度も継続して積極的に収集に努め、第2段階の課題、すなわちキー・パースンとなる人物が教員養成の思想と制度について、ドイツ・モデルの何を、どのように理解し、取捨選択、受容しようとしたかの点につき、各対象国ごとに研究を進めるとともにメンバー相互に確認し合いながら当初の計画に従って作業を遂行したい。
次年度は最終年度にあたるので、共同研究の目標として、これまでの対象国個別の予備的な考察と、それらの成果を踏まえた今後の共同研究・討議に基づいて、可能な範囲の個別的な分析成果を整理し、教育史関係学会で共同発表を行うことを目ざしたい。

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて 2024 2023 2022

すべて 雑誌論文 (4件) (うちオープンアクセス 4件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件) 図書 (3件)

  • [雑誌論文] 教員養成に関する国際交流研究 ─ フランスとドイツ(プロイセン)の事例2023

    • 著者名/発表者名
      尾上雅信・小林万里子
    • 雑誌名

      岡山大学大学院教育学研究科研究集録

      巻: 182 ページ: 59-73

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 1920年代前半ロシアにおける「科学的労働組織」をめぐる論争と教育政策2023

    • 著者名/発表者名
      高瀬淳
    • 雑誌名

      岡山大学教育学研究科研究集録

      巻: 182 ページ: 75-86

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 19世紀末イギリスにおけるヘルバルト学派の受容 ─ 『ヘルバルトの教育の科学および実践への入門』に注目して2023

    • 著者名/発表者名
      平田仁胤
    • 雑誌名

      岡山大学教育学研究科研究集録

      巻: 182 ページ: 87-95

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 近代日本の小学校における教室の定着 ─ 一斉教授の場の形成2023

    • 著者名/発表者名
      梶井一暁
    • 雑誌名

      岡山大学教育学研究科研究集録

      巻: 182 ページ: 97-108

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [学会発表] 歴史のなかの女子教員 ─19世紀フランス初等師範学校の教育をめぐって2023

    • 著者名/発表者名
      尾上雅信
    • 学会等名
      教師と教職の比較ジェンダー史研究会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [図書] 新初等教育原理2024

    • 著者名/発表者名
      佐々木正治(編著)
    • 総ページ数
      223
    • 出版者
      福村出版
    • ISBN
      9784571102059
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] 教育科学を考える2023

    • 著者名/発表者名
      小川容子・松多信尚・清田哲男
    • 総ページ数
      365
    • 出版者
      岡山大学出版会
    • ISBN
      9784904228777
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [図書] 教育史2022

    • 著者名/発表者名
      尾上雅信・三時眞貴子(編)
    • 総ページ数
      229
    • 出版者
      協同出版
    • ISBN
      9784319003655
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-12-25  

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