研究課題/領域番号 |
21K02210
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09010:教育学関連
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研究機関 | 北海道教育大学 |
研究代表者 |
黒谷 和志 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (40360961)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
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キーワード | 批判的リテラシー教育 / 批判的リテラシー / 教育方法 / 学習の軌跡(Audit Trail) / 学習の軌跡(Audit Trail) |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、学校教育における批判的リテラシー教育の意義を明らかにするとともに、批判的リテラシーを形成する授業・教育実践を構想・展開していくための教育方法を明らかにしていくことを目的とする。 批判的リテラシー教育を展開する国外の主要な研究動向や、国内の実践動向に着目して教育実践記録を収集・分析し、特に、授業・教育実践を構想・展開するための教師の教育方法について探究する。その際、批判的リテラシーを形成する授業・教育実践が、世界やテクストを批判的に読み解く方法知の獲得や子どもの自己形成をどのように促していくのかについても探究する。
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研究成果の概要 |
本研究では、主としてバスケス(Vasquez,V.)が初等教育段階の教師として展開した教育実践の記録を教師としてのライフヒストリーを視野に入れながら分析することを通して、批判的リテラシー教育を展開するための教育方法について検討した。 バスケスの教育実践には、①子どもの生活や生活の中で出会うテキストに対する子どもの問いや気づきを実践の契機とする、②生活の中にある社会的課題に取り組む教育実践を言語教育としての批判的リテラシー教育の視点から構想する、③「学習の軌跡(Audit Trail)」を制作することによって「偶発的に展開する」諸実践間に連関をつくり出す、といった特徴があることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
知識基盤社会に求められるリテラシーは、実生活で直面する課題解決に活かされる「機能性」とともに、言葉やシンボルを媒介して構成される世界やテキストを問い直す「批判性」を有することが求められている。 日本においても国外の批判的リテラシー教育の研究動向に着目し、その理論的・実践的な解明が進められてきたが、授業・教育実践を展開するための具体的な教育方法に焦点を当てた研究の蓄積が求められている。本研究では、批判的リテラシー教育に関わる国内外の実践記録を分析することを通して、子どもの生活と結合した批判的リテラシー教育が、授業・教育実践としていかに展開されうるのかを検討した点に、学術的、社会的な意義がある。
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