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理科教育における指定記念物を活かした地域の教材化とその方法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 21K02232
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分09010:教育学関連
研究機関九州ルーテル学院大学

研究代表者

坂本 昌弥  九州ルーテル学院大学, 人文学部, 教授 (90804641)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
キーワード指定文化財の活用 / 理科教育 / 溶結凝灰岩 / 文化財保護法 / 地域の理科教材の開発 / 文化財の活用 / 地域に根差した理科教育 / 天然記念物 / 布田川断層帯 / 溝ノ口洞穴 / 野外観察 / 文化財 / 地域教材 / フィールドワーク / 地域の教材化
研究開始時の研究の概要

理科教育において,学校教育現場が早急に具現化しなければならない課題である「地域の教材化」を,文化財(天然記念物)を用いて実施することを研究の目的とする.これまで文化財は,ほとんど教育的活用がなされてこなかったが,全国の自治体には必ず存在し,それらは十分な学術的価値づけと行政による保存管理がなされている.このことからいったん教材化することができれば,「郷土の教育教材」として永続的に活用することが可能となる.本研究では,指定天然記念物を活用した研究を行い,その研究成果を各教育機関へ発信し,全国各地に存在する天然記念物の教材化の方法を確立する.

研究実績の概要

本研究では,小学校学習指導要領で掲げられてる理科教育を行う際の「地域性を生かし,地域の特徴的な動植物を取り上げることを通して,身近な自然に愛着をもつようにする」を具体的に実践できる方法の確立を目指している。
そのために文化財保護法に基づいて国及びそれぞれの自治体によって学術的な価値づけと保全が十分になされている指定文化財を理科教育の活用する方法の確立を目指しており,2023年度は,鹿児島県を研究フィールドとして,①鹿児島県指定名勝「桜島」の理科教育への活用,②鹿児島県の地質系指定文化財の特徴,③指定文化財が持つ教材としての価値と特徴,④地域に根ざす地科学教育教材の開発,⑤沖縄県伊平屋島の年頭平松調査,の5点の研究を実施し,⑤を除き学会等で公表した。そこで鹿児島県内に位置する国指定の地質系文化財は,火砕流堆積物が固結した溶結凝灰岩に由来するものが多いことが特徴であり,この溶結凝灰岩(花棚石,加治木石,蒲生石,郡山石,荒平石,山川石等)は加工しやすく,生活の中に取り込みやすいため,建造物(橋梁,建築物等)に活用され,歴史上の権力を示す指標となる場合も見られることを明らかにした。
また文化地質研究会の年次発表大会(第7回文化地質研究会令和5年度熊本大会総会・研究発表大会・フィールドワーク)を勤務校で実施し,鹿児島大学名誉教授大木公彦氏による鹿児島県の文化財と地質の関係性等について参加者で協議した。加えて熊本地震で甚大な被害を被った国指定特別史跡熊本城,国指定天然記念物「布田川断層帯」のフィールドワークを実施し,参加者とともに理科教材としての文化財の有用性について共有した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

鹿児島県を中心とした指定文化財の教科「理科」での教材化については,地質分野を中心として実施できている。しかし全国的な文化財調査を基にした12万件の文化財のデータベース化や,学習指導要領で推奨されている「「遠足や移動教室などあらゆる機会を生かすとともに,博物館や資料館などの社会教育施設の活用」における指定文化財の教材化に係る研究が進んでいない。これらは新型コロナウイルス感染症対策のため2021~2023年度にかけ,各教育委員会や関係者への聞取り調査がしづらい環境にあったため,計画を変更したものである。

今後の研究の推進方策

沖縄県伊平屋島の年頭平松をはじめとする理科教材としての伊平屋島全域の調査を実施し,伊平屋村教育委員会と研究内容について共有する。特に①教材化(授業案の作成),②授業実践・教育効果測定,③成果公開(学会発表,論文,HPでの公開,都道府県教委及び教育センターへの報告等)をおこない,天然記念物を効果的な小学校理科教材とするために必要な方法・コツ及びその効果を明らかにすることを目指す.同様に鹿児島県曽於市に存在する国指定天然杵物「溝ノ口洞穴」についても研究に着手する。

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (11件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (6件) (うちオープンアクセス 3件、 査読あり 1件) 学会発表 (5件)

  • [雑誌論文] 地球分野としての鹿児島県指定名勝「桜島」の教材化 ~文化財の理科・防災教育活用について~2023

    • 著者名/発表者名
      坂本昌弥
    • 雑誌名

      日本理科教育学会全国大会発表論文集

      巻: 21 ページ: 193-193

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 地域に根ざす地学教育教材の開発 ~指定文化財の活用法~2023

    • 著者名/発表者名
      坂本昌弥
    • 雑誌名

      日本地質学会学術大会講演要旨

      巻: 2023 号: 0 ページ: 133

    • DOI

      10.14863/geosocabst.2023.0_133

    • ISSN
      1348-3935, 2187-6665
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 鹿児島県の地質系指定文化財の特徴2023

    • 著者名/発表者名
      坂本昌弥
    • 雑誌名

      鹿児島の地理教育

      巻: 16 ページ: 23-26

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 指定文化財を活用した教育の展開2023

    • 著者名/発表者名
      坂本昌弥
    • 雑誌名

      鹿児島の地理教育

      巻: 15 ページ: 12-13

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 指定天然記念物を活用した地学教育の展開2022

    • 著者名/発表者名
      坂本昌弥
    • 雑誌名

      日本地質学会学術大会講演要旨

      巻: 2022 号: 0 ページ: 141

    • DOI

      10.14863/geosocabst.2022.0_141

    • ISSN
      1348-3935, 2187-6665
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 指定天然記念物を教材とする理科教育の展開 ~地域に存在する教育資源の活用~2022

    • 著者名/発表者名
      坂本昌弥
    • 雑誌名

      心理・教育・福祉研究

      巻: 21 ページ: 43-52

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 地球分野としての鹿児島県指定名勝「桜島」の教材化 ~文化財の理科・防災教育活用について~2023

    • 著者名/発表者名
      坂本昌弥
    • 学会等名
      日本理科教育学会全国大会(高知大学)
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 地域に根ざす地学教育教材の開発 ~指定文化財の活用法~2023

    • 著者名/発表者名
      坂本昌弥
    • 学会等名
      日本地質学会学術大会第130年学術大会(京都大学)
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 鹿児島県の地質系指定文化財の特徴2023

    • 著者名/発表者名
      坂本昌弥
    • 学会等名
      鹿児島県地理教育研究会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 指定文化財を活用した教育の展開2022

    • 著者名/発表者名
      坂本昌弥
    • 学会等名
      鹿児島地理教育研究会 発表大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 指定天然記念物を活用した地学教育の展開2022

    • 著者名/発表者名
      坂本昌弥
    • 学会等名
      日本地質学会第129年学術大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-12-25  

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