研究課題/領域番号 |
21K02233
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09010:教育学関連
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研究機関 | 駒澤大学 (2022-2023) 秋田大学 (2021) |
研究代表者 |
小池 孝範 駒澤大学, 総合教育研究部, 教授 (80550889)
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研究分担者 |
笹田 博通 東北大学, 教育学研究科, 名誉教授 (80154011)
川村 覚昭 佛教大学, 公私立大学の部局等, 非常勤講師 (90113050)
寺川 直樹 大谷大学, 教育学部, 講師 (50801990)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 仏教教育 / 曹洞宗 / 臨済宗 / 浄土真宗 / 道徳教育 / 教化 / 道徳教育観 / 道徳 / 安心 / 信心 / 道徳観 / 近代化 |
研究開始時の研究の概要 |
仏教教育が日本人の道徳観の形成に大きな影響を与えてきたことはこれまでも指摘されてきたが、その影響についての研究は、学校教育を中心に研究されてきた教育学の領域では十分になされてこなかった。そこで、そこで本研究では、布教・教化を含めた広義での「仏教教育」が、明治以降の近代化の中で道徳観の形成に与えてきた影響について検討することを目的とする。
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研究実績の概要 |
本研究は、「仏教教育」が明治以降の近代化の中で道徳観の形成に与えてきた影響について検討することを目的とする。令和5年度は、小池(曹洞宗)、笹田(臨済宗)に、新たに寺川(浄土真宗)を研究分担者に加えて研究を行った。また、川村には研究協力者として、引き続き真宗を中心に広く仏教教育の立場での研究の助言をもらっている。 令和5年度も引き続き、道徳観の形成に対する仏教教育の関わりを中心に研究を進めた。小池は、明治前期の戒律復興運動が教育や教化を通じて日本人の道徳観に与えた社会的影響について、曹洞宗を中心に検討し、『プロテウス』第23号に発表した。また、明治10年代までの「宗教」の受容と道徳・宗教の分離の状況について、進化論の影響をふまえつつ仏教の側から検討し、日本ヘルダー学会のシンポジウムにおいて報告した。笹田は、日本人の道徳教育観の特質をふまえた公教育における宗教教育の可能性について、教育観(人間形成観)、道徳観、宗教観および自然観との関連から考察し、今年度は「道徳/宗教/自然の構図」について教育哲学の視点から検討を行い、『プロテウス』第23号に発表した。今年度から研究分担者となった寺川は、西谷啓治の人間形成に関する論考を手がかりに、そこに含まれる親鸞の影響をふまえつつ、近代以降の日本における人間形成の宗教的基盤について検討し、『大谷学報』103巻2号に発表した。 さらに、昨年度、小池、笹田、川村がシンポジストとして登壇した第7回仏教教育学研究会(「宗教教育の公共性について」)の内容についてそれぞれ原稿化し、『日本仏教教育学研究』第32号で報告した。また、第8回仏教教育学研究会(「保育の原点としての仏教保育を考える」2024年3月)では、保育としての仏教教育の意義および課題に関する研究討議を行い、小池が企画・進行を、笹田が総括を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
新たに研究分担者として寺川直樹を加え、オンラインで研究会を開催し、研究状況等についての共有を図るとともに、当初の研究にしたがって研究を進め、学会誌への投稿、学会発表等を行っていることから、おおむね順調に進展していると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
これまでの研究計画・方法をふまえつつ計画を進めるとともに、最終年度であることから研究全体を総括し、所期の目的にしたがってまとめていく。
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