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持続可能なコミュニティ・スクールの研究 -米国シカゴ市の事例からー

研究課題

研究課題/領域番号 21K02250
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分09010:教育学関連
研究機関和光大学

研究代表者

山本 由美  和光大学, 現代人間学部, 教授 (00442062)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
キーワード教育行政学 / シカゴ教員組合 / 社会正義 / コミュニティ・スクール / ローカル・オーガナイゼーション / 学校評議会 / 労働協約 / ホームレス生徒 / アメリカ教育 / グローバル都市 / 新自由主義教育改革 / SDGs / 学校統廃合 / ジェントリフィケーション / 持続可能性 / 学校自治 / 父母参加 / 教育改革 / 住民組織
研究開始時の研究の概要

大企業の利益に資する目的に向けた学校再編が、グローバル都市、シカゴ市で行われてきたが、テスト結果による「失敗した学校」が閉鎖、民営化され、特にアフリカ系アメリカ人コミュニテイから学校が奪われた。それに対して住民組織と教員組合が共同して、貧困地域の学校に予算をつけて、地域との関係、福祉や医療を充実させることによって再生を図る計画をスタートした。2016年にその「持続可能なコミュニティ・スクール」制度が組合の労働協約に盛り込まれ、2018年に20校が認可された。
地域が包括的にサポートする学校の在り方を、シカゴ市の事例から実証的に研究する。

研究実績の概要

米国シカゴ市において、シカゴ教員組合が団体交渉で獲得した持続可能なコミュニティ・スクール制度について、文献研究、および来日した連邦教育省のホームレス生徒担当職員へのインタビュー、シカゴ市での教員インタビューなどを行うことができた。
アフリカ系アメリカ人やヒスパニック系コミュニティの貧困地域の公立学校において、シカゴ教員組合と指定された地域のローカル・オーガナイゼーションが共同して、生徒への福祉、医療サービスなどを充実させる公的な制度である。各学校にコーディネーターが配置され、学校ごとに独自の活動を行っている。
その生徒のうち多くの割合を占める、4区分される「ホームレス生徒」の実態および、全米のネットワークについて検証することができた。2023年4月にシカゴ市長に就任したブランデイン・ジョンソンはシカゴ教員組合の出身であり、ホームレス家族への支援のために新しい不動産税を導入しようとしたが、その議案を議会で僅差でさせる通貨させることができなかった。不動産関係企業など財界の反対が強かった。また一方で、ジェントリフィケーション(再開発)を進めるために、学校が閉鎖されコミュニティが壊された地域で、コロナ禍の後の、ダメージを受けた子どもや保護者の回復が図られた。
シカゴ教員組合は、コモングッズのための団体交渉(Bargaining of Commo Goods)と称して,コミュニティや保護者の利益のための項目を盛り込んだ団体交渉を行っている。団体交渉担当の組合教師へのインタビューなどから、それらの具体的な実態について研究することができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

ホームレス生徒担当者、教員組合教師に直接インタビューを行い、背景的な実態について詳細に検証することができた。シカゴ教員組合の最新の動向についても調査することができた。
ただし、ケンウッド、オークランド地域の具体的な学校訪問が実現できなかった。実際の活動、生徒の実態、学校運営などについてに十分に検証することができなかった。また、社会的公表に向けた研究のまとめについてはまだ十分に進められていない。

今後の研究の推進方策

研究対象とする持続可能なコミュニティ・スクール(高校1校、小学校1校)について、文献などデータ収集により、その活動実態を明らかにする。必要であればZoomによるインタビュー、聞き取り調査を行う。
団体交渉における労働協約の分析により、指定された持続可能なコミュニティ・スクールへの条件整備、運営の実態について検証する。
この3年間の研究成果をまとめて、社会的に公表する。

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて 2024 2023 2022 2021

すべて 雑誌論文 (3件) 図書 (3件)

  • [雑誌論文] シカゴの教員組合運動と学校づくり2023

    • 著者名/発表者名
      山本由美
    • 雑誌名

      教育

      巻: 2023年5月号 ページ: 76-82

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 学校統廃合、小中一貫校の全国動向2022

    • 著者名/発表者名
      山本由美
    • 雑誌名

      人間と教育

      巻: 116 ページ: 20-27

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 学校統廃合の新局面と教育論を無視したその問題性2022

    • 著者名/発表者名
      山本由美
    • 雑誌名

      住民と自治

      巻: 706 ページ: 1923-1923

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [図書] 学校統廃合と公共施設の複合化・民営化 PPP/PFIの実情2024

    • 著者名/発表者名
      山本由美 尾林芳匡
    • 総ページ数
      96
    • 出版者
      旬報社
    • ISBN
      9784880377612
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] 「学び」を止めない自治体の教育行政(コロナと自治体5)2021

    • 著者名/発表者名
      山本由美 朝岡幸彦
    • 総ページ数
      128
    • 出版者
      自治体研究社
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [図書] 教育と社会2021

    • 著者名/発表者名
      山本由美 由布佐和子
    • 総ページ数
      182
    • 出版者
      学文社
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-12-25  

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