研究課題/領域番号 |
21K02267
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09010:教育学関連
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研究機関 | 札幌学院大学 |
研究代表者 |
井上 大樹 札幌学院大学, 人文学部, 准教授 (00638281)
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研究分担者 |
宮嶋 晴子 九州女子短期大学, 子ども健康学科, 教授 (20598122)
榊 ひとみ 札幌学院大学, 人文学部, 准教授 (30757498)
大坂 祐二 名寄市立大学, 保健福祉学部, 教授 (70289677)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | 親の自己理解 / 親のエンパワーメント / アドボカシー / ケアと学び / 居場所と学び / 子育ての社会化 / 子育て支援の専門性 / アドボガシー |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、団体・機関(ネットワーク)が行う地域子育て実践に内在する子どもに関わる大人(住民など)の「親理解」を深める学習を明らかにすることである。特に、現在の親が抱える、経済・職業的責任、家族・精神的責任、地域・社会的責任の重圧とすべてを抱え込むことで深刻化する葛藤の理解、及び親への関わりがそれらの葛藤の乗り越えに寄与するに至るまで高められた地域子育て実践に内在する学習に着目する。中でも、子育てに対する信念とも結びつき、親を評価する基準になる「親理解」に焦点をあてる。
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研究成果の概要 |
本研究では大都市の実践Aと小都市の実践Bについてフィールドワーク及び半構造化インタビューを行い、地域子育て支援拠点における「参加者」から「実践の担い手」への学習過程について検討した。 実践Aにおいては、子育ての問題や「子育ての困り感」をより普遍的なレベルで理解しようと努め、参加者である親と共に、スタッフ自身も苦悩しながら、「共に子どもを育てていく」という意味において、「集団的な子育て主体が形成されてきた」と結論づけた。 実践Bでは、子育て期の親は、公民館職員の後押しにより、家から一歩を踏み出し、地域の中で人や場に出会い、語り合う中で、気づきや人とのかかわりが生まれている様子が見られていた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、個人的関係や個別の取り組みに焦点をあてるのではなく、地域の子育てに関わるネットワーク(協同・協働的関係)による地域の子育て環境の変化に着目する点が類似の研究とは異なる点である。量質ともに充実しつつある「こども食堂」による子育て支援は、子どもの貧困に着目しつつも、他の子ども、子育て家庭と対等に結びつけることを志向している。地域においてあらゆる子育て家庭と「見える関係」として共存する可能性をこれらの実践では見出せる。これらの地域子育て支援実践ではケアと学びが結びつくべく親(当事者)理解が深まると考えられる。
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