研究課題/領域番号 |
21K02279
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09020:教育社会学関連
|
研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
熊谷 朋子 宇都宮大学, 就職・キャリア支援センター, 准教授 (80823319)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
中途終了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | カナダの教育制度 / カナダBC州カレッジの機能 / 高等教育資格承認 / 高等教育政策 / 学びと雇用の接続 / 学び直し / キャリア教育 / 職業教育 / 学びと働き方の多様性 / カナダ / 高等教育資格の認証 / 高等教育制度 / 東京規約 / 多文化共生社会 / ダイバーシティ / 多様な学びと仕事の接続 / カナダ ブリティッシュ・コロンビア州 |
研究開始時の研究の概要 |
2018年2月に発効されたユネスコの「高等教育の資格承認に関するアジア太平洋地域規約」通称「東京規約」が今後国内外で浸透するよう本研究の目的は①高等教育資格(学修歴)を活用したキャリア形成の制度設計②学修歴を重視した新たなキャリア教育の構築③日本社会で雇用と大学と高校までの接続が相互依存し固定している経路依存性の解消の3点に着目し柔軟に学び働くことが可能な社会の実現に向けて新たな視座を開くことにある。多文化共生社会で高い教育水準を維持しているカナダと教育制度改革を推進しているブリティッシュ・コロンビア州を調査対象とし柔軟な学びと働き方を支える教育制度と日本と比較研究を通して課題を明らかにする。
|
研究実績の概要 |
令和3年度までに実施してきた文献調査やオンラインを通しての調査内容を精査したうえで、令和4年度は、カナダのブリティッシュ・コロンビア州(以下BC州)における包摂性にも着目し、学びと雇用の柔軟な接続方法について調査を進めた。 BC州が世界各国から受け入れている留学生や移民の個々人が持つ文化や学びや価値観を尊重し、多様性を十分に発揮しやすい社会を構築していくための教育政策や周辺の支援策を明らかにした。BC州内の各地域に設置されている公立カレッジは、地域の高校生の高等教育への接続や、留学生や移民の言語習得のプログラムの提供や、成人のキャリア形成やシニアの学び直しに至るまで住民の生涯にわたり学習支援を行っている。令和4年度はBC州内のカレッジを訪問調査を行い、各カレッジと大学のコースや科目のレベルを保証するための州内の仕組みも構築され、学修歴を活かして個々人の目標に沿った学びを可能にしている現状を確認し、BC州内で公立カレッジが設置された歴史や州内の居住地にとらわれない学ぶ機会と教育の質保証を維持するための制度設計を明らかにし各学会の発表を通し研究成果を公開した。 本研究全体を通して、BC州に着目して多様な文化や学びの背景を持つ人々が互いの能力を十分に発揮しながら学び、働くことを可能にしていくための教育システムの在り方を明らかにし日本との比較研究を進め、多様な学修歴とキャリア形成の接続を可能にしている支援内容を明らかにした。 今後の日本においても多様な文化や価値観、学修歴を持つ留学生や外国人人材の受入後の定着のための支援と、個々人のキャリア形成の充実に向けた学び直しの支援の充実も一層求められる。これらの点において先進的なBC州の教育制度と周辺のシステムの取組みを明らかにし、日本の制度との比較を通して新たな視座を示すことができた点において本研究の意義は大きいといえる。
|