研究課題/領域番号 |
21K02287
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09020:教育社会学関連
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研究機関 | 静岡産業大学 |
研究代表者 |
太田 さつき 静岡産業大学, 経営学部(藤枝), 教授 (70327279)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 管理職 / 女性 / 昇進意欲 / 大学生 / 大学生活 / キャリア教育 / 自己効力感 / 社会人基礎力 / 女性管理職 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、女性の昇進意欲が状況次第で高まることに注目し、女子大学生の昇進意欲を高める要因とプロセスを明らかにすることを目的とした。就職活動時点で昇進が視野に入っていることが、管理職昇進に繋がる状況へ女性を導くと考えたからである。 女性が昇進を実現するためには、勤務先の両立支援策と女性活躍支援策双方が必要である。将来のキャリアに繋がる仕事経験が不可欠である。昇進が視野に入っていれば、昇進に有利な選択が可能となる。 本研究は大学生活のどのような経験が、どのように昇進を視野に入れた選択を導くか、アンケート調査を用いて実証的に検討する。
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研究実績の概要 |
大学生活の中で女子大学生の昇進意欲が高まる経験や取り組み方と、それらがなぜ、どのように昇進意欲を高めるかについてアンケート調査を使って見出すことが本研究課題の最終的な目的である。2023年度は,大学生の昇進意欲をとらえる尺度を作成することを目的とした。働く女性を対象とした先行研究の多くは,希望の役職の選び方で昇進意欲を捉える。しかし,就業経験の限られた大学生にとって,役職の選択だけで昇進意欲を捉えるのは難しいと推測された。各役職のイメージだけで捉えてしまう可能性があるからである。昇進に対する希望の程度を尋ねることも,「昇進」のイメージだけで捉えてしまう可能性がある。イメージではなく,職位毎の役割や職務内容が昇進でどのように変化するかを捉え,それをどの程度希望するかを問うことが大学生の昇進意欲を捉える上で必要と考え,そのための尺度を作成した。 2022年度にホワイトカラーを対象としたアンケート調査を行い,役職によって担う程度の異なる役割や職務内容を抽出し,大学生用の質問項目の候補を作成した。2023年度の大学生対象の調査では,候補項目の大学生への適用可能性と,信頼性および妥当性を確認し,昇進意欲として使用する尺度作成を行った。 大学生1000名を対象にWEB調査を行い,候補項目の有効性について検討したところ,2つの尺度を昇進に対する志向性をとらえる尺度として適当と判断した。2つとも高い信頼性を示すとともに,併存的妥当性が認められたからである。昇進意欲とともに,サーバントリーダーシップ尺度も採用することにした。近年重要視されているリーダーシップであるため,管理職以上に昇進する者に必要と考えられるからである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2022年度実施のホワイトカラー対象の調査によって役職差を確認できた項目を用いて,(1)大学生用の昇進意欲の尺度を作成後,(2)大学生活でのどのような経験がどのように昇進意欲と関係するのかという本研究の最終的な「問い」にこたえるための調査を行うことが2023年度の計画であった。(1)は実施できたものの,研究代表者が病気で研究を中断せざるを得なくなったため,(2)の調査を実施できなかった。ゆえに研究は計画通りに行えておらず,遅れてしまった。
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今後の研究の推進方策 |
研究代表者の回復後に研究を再開する。大学生活でのどのような経験がどのように昇進意欲と関係するのかという本研究の最終的な「問い」にこたえるための調査を実施し,女子大学生の昇進意欲を高める経験とその理由を明らかにする。 申請当初は,4年目の2024年度に研究の総括として,得られた成果の発表と公刊を行う予定であった。この4年目に行う予定であったことを,補助事業期間の延長を申請して5年目に行う。
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