研究課題/領域番号 |
21K02300
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09020:教育社会学関連
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研究機関 | 大東文化大学 |
研究代表者 |
福井 庸子 大東文化大学, 経営学部, 准教授 (90409615)
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研究分担者 |
降旗 信一 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (00452946)
阿部 英之助 大東文化大学, 社会学部, 准教授 (10408982)
児美川 孝一郎 法政大学, キャリアデザイン学部, 教授 (50287835)
松田 洋介 大東文化大学, 文学部, 教授 (80433233)
大串 隆吉 東京都立大学, 人文科学研究科, 客員教授 (70086932)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | キャリア教育 / 高校普通科 / 高校総合学科 / 不登校 / 青年期教育 / 普通科高校 / キャリア意識 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、高校普通科におけるキャリア教育、特に学校教育全体を通して行われているキャリア意識形成のプロセスとその影響要因を解明するものである。 具体的には、(1)普通科の生徒のキャリア意識について、学年進行ごとに定点調査を行い、そこでの変化やその要因を明らかにする。(2)生徒の進路意識に影響を与えているキャリア教育を志向していない教科外活動や特色ある取り組みを明らかにする。(3)以上の2点から、複数の普通科高校との地域間比較を行い、キャリア教育の新しい可能性と実践モデルを構築することを目指す。
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研究実績の概要 |
2023年度は研究対象校である神奈川県A高校への調査を主に実施した。調査対象としたA高校は、中学校段階での不登校生徒を多く受け入れ生徒と社会の繋がりを取り戻す教育を実施したり、全学的に長期的視野に立ったキャリア教育を行なっている。こうした特徴ある教育活動がどのような教育観や仕組みのもとに実施されているのか、検討をした。 8月には、当該高校における中学生向け体験授業及び、生徒・教員・保護者・OBを含めた教育に関する研究会に参加した。本研究会では、授業指導案、具体的な授業実施の状況について担当教員からの報告後、生徒や保護者がその授業をどのように受け取ったか等が議論され、科研メンバーも議論に加わり、当該高校の教育についての理解を深めた。9月は全学で実施される協議会に参加した。本協議においては、生徒たちから学校への要求提案がなされ、それを受けて生徒、学校教員や父母、同窓会の議論がなされており、その様子を参与観察した。11月には教育に関する研究会の2回目に参加、生徒たちが私学助成制度について学校及び、学校外で意見表明をした経緯が報告された。翌年1月には3回目となる教育に関する研究会に参加し、授業を実際に受けた上で、当該授業に関する議論に参加した。 上記以外にも文化祭や校長への聞き取りも合わせて実施した。なお、研究会は月1回ペースで実施し、調査の共有と今後の調査の方向性について話し合うとともに、当該高校の教育をより深く理解するため、教育運動との関連についても歴史的に検討をしていった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
概ね順調に進捗しているが、本研究がスタートした2021年度はコロナ禍であり、学校内に部外者が入ることは難しかったため、学校に立ち入った調査の実施が、当初の予定よりも若干遅くなっている。2023年度は研究分担者・協力者が積極的に学校における活動に参加し、生徒や教師、保護者や同窓会等との関係性を持つことができるようになった。
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今後の研究の推進方策 |
研究対象校は、中学校段階で不登校であった生徒を多く受け入れ、生徒と社会との繋がりを再構築している。また、キャリア教育においても、地域企業等に半年単位で生徒を送り出し、地域と学校が協働で生徒のキャリアを支援している。こうした特徴ある教育の背景にある問題意識や議論の経緯、その実態を2024年度は明らかにしていきたい。具体的には、昨年度同様に教育実践調査に加えて、対象校校長への聞き取り、教育活動の歴史的経緯に関する調査を実施する。
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