研究課題/領域番号 |
21K02305
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09020:教育社会学関連
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研究機関 | 南山大学 |
研究代表者 |
小林 純子 南山大学, 外国語学部, 教授 (00611534)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 子ども / 文化 / フランス / パートナーシップ / 芸術文化教育 / 学校 / 美術館 / 文化の民主化 / 社会化 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、すべての子どもに文化的な空間へのアクセスの平等な機会を提供しようとする「文化の民主化」のみならず、子どもの芸術文化との関わり方に働きかけることを通じて芸術文化の実践や作品への親しみを形成し、芸術文化間に存在する序列や境界線を問い直そうとする、もうひとつの「文化の民主化」を目指すフランスの芸術文化教育プログラムの分析を通じて、文化機関と教育機関のパートナーシップがもたらす新しい学習環境やその効果を明らかにする。
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研究実績の概要 |
令和4年度の研究では、第一に、「新しい子ども社会学」が英語圏やフランス語圏においてどのように受容されたのか、その学術的な文脈と現状を明らかにすることができた。子ども社会学は、子どもが行動する能力を備えた社会的アクターであることを示してきたものの、同時にそこでは大人との対比で「能動性」や「主体性」を主張するような近代的な二分法的枠組みを問い直すことが求められている。このことは、芸術文化実践を個人の社会的属性との関係において把握する、いわば芸術文化の消費的側面のみならず、その経験的側面を明らかにしようとする本研究にとって、子どもが他者との関係において、文化生産のプロセスにどのように参加するのかを分析するための理論や視点を得ることにつながった。また、グローバル化や多文化環境を背景とした「子ども」の多様性や「大人」の多様性、双方の関係の多様性を考慮することの重要性をあらためて示すことができた。 第二に、子どもの育成に関わる専門家、とりわけ幼少期の子どもの育成に関わる専門家の養成の調査を開始した。本研究では、フランスの小学校、中学校、高等学校のみならず、幼少期の子どもの芸術文化活動も調査の対象としており、専門家の養成のあり方を調査の対象にすることは、子どもの新しい学習環境をどのように構築しようとしているのか、その中に芸術文化活動をどのように位置づけようとしているのかを明らかにすることにつながる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍等、現地の社会情勢等の影響から現地調査を実現できていないため。令和5年度以降の調査計画においては調査対象を取捨選択し、実現可能な機関から現地調査を実施する予定である。
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今後の研究の推進方策 |
本研究では、現地の社会情勢等の影響から当初予定していた機関すべてにおいて現地調査を行うことが難しくなっている。このため、調査の実現可能性の高い幼少期の子どもを対象としたプロジェクトを中心に準備と分析を進める。
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