研究課題/領域番号 |
21K02328
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09030:子ども学および保育学関連
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
名嘉地 めぐみ 琉球大学, 医学部, 講師 (60632015)
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研究分担者 |
等々力 英美 琉球大学, 医学部, 客員研究員 (60175479)
伊藤 早苗 琉球大学, 医学部, 准教授 (50610846)
武藤 倫弘 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (30392335)
朝倉 敬子 東邦大学, 医学部, 教授 (40306709)
渡辺 賢二 静岡県立大学, 薬学部, 教授 (50360938)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 腸内細菌叢 / 食育 / 肥満 / 行動変容 / 沖縄県 / 介入試験 / 親子 / 無作為化介入試験 / 保育所 |
研究開始時の研究の概要 |
沖縄県は、成人において全国と比較して肥満が高く、生活習慣病該当者が多い。また、学校保健統計(平成30年度)によると、沖縄県の肥満傾向児の割合が6歳の時点ですでに全国よりも高く、沖縄県の肥満改善のための食育活用が急務となっている。今回、保護者と幼児の食事摂取の質向上を目指し、食育プログラム(20分の講義と10分のカウンセリング)を開発し、研究2年目に食育プログラムを用いて、3~5歳幼児と保護者(100組程度)を対象に無作為化介入試験(4週間毎に4回)を実施する。介入前後で体重の変化、エネルギー・栄養素摂取量、肥満と関係すると報告されている腸内細菌叢との関連を縦断調査し、食育プログラムの有効性を検証する。
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研究実績の概要 |
沖縄県は、成人において全国と比較して肥満が高く、生活習慣病該当者が多い。また、学校保健統計(平成30年度)によると、沖縄県の肥満傾向児の割合が6歳の時点ですでに全国よりも高く[沖縄男子5.02%(全国男子4.51%)、沖縄女子5.51%(全国女子4.47%)] 、沖縄県の肥満改善のための食育活用が急務となっている。本研究では、6歳未満の幼児とその保護者を対象に、食事摂取の質向上を目指し、食育プログラムの開発と無作為化介入試験を行う。 令和3年度と令和4年度はコロナ禍の影響で、予定通り研究を遂行できなかった。令和5年度は、新型コロナウイルス感染症の流行も収束し、介入研究前に行う横断研究の実施計画を立案し、人を対象とする生命科学・医学系研究倫理審査委員会へ申請した。軽微な修正を行った後、次年度に横断研究を実施する。横断研究では、以下の3つについて行う。1,社会経済的因子(所得や教育)が、母子健康状態(体格や腸内細菌叢など)とどのような関係があるか明らかにする。2,よりよい健康状態を維持するための食習慣、および関連する家庭や地域など環境整備のための基礎的情報が得られる。3,母子の食習慣が体格や腸内細菌叢に与える影響因子が明らかになれば、幼児の肥満リスクの解明の可能性がある。 横断研究実施後、介入研究を行うが、研究フィールドである食育プログラム開発に協力可能な保育所(4~5カ所)の選定、生活に関する質問票の作成(種々の交絡因子を含み、健康指標として自覚症状および主観的健康感、家庭内コミュニケーション、家族構造などの人口統計学的要因、社会経済状態、生活習慣などの内容等)を行った。次年度は、横断研究を実施するとともに介入研究の実施を検討する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
令和3年度、令和4年度ともに新型コロナ感染症の流行で、予定通り研究を遂行することができなかった。令和5年度は本研究に協力可能な保育所(4~5カ所)を選定や、食生活に関する質問票の作成を行うことができたが、介入研究を実施する前の横断研究を実施できなかったため、本研究の実施も遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
次年度、沖縄の母子における社会経済的因子と食習慣および健康状態に関する横断研究を実施し、健康状態に関連する因子を探索する。具体的には、沖縄県内の保育所等を5医療圏別に抽出し、在園幼児の母親に対し、質問紙調査と糞便・尿採取を依頼する。社会経済的因子と食事を含めた生活習慣および健康状態との関連性を検討する。本研究の目的は、収入や教育などの社会経済的因子が、腸内細菌叢の組成とどのような関係があるか、また、肥満などの健康状態にどのように関係しているかを明らかにすることである。さらに、この過程で食習慣がどのように媒介因子として介在しているのかを解明することで、よい健康状態を維持するための食習慣、また関連する家庭や地域など環境整備の在り方を示すためのエビデンスとなる可能性がある。この横断研究を実施後、保護者と幼児向けの食育プログラムを開発し、開発した食育プログラムによる介入研究を行う。
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