研究課題/領域番号 |
21K02330
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09030:子ども学および保育学関連
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研究機関 | 愛媛県立医療技術大学 |
研究代表者 |
仲渡 江美 愛媛県立医療技術大学, 保健科学部, 准教授 (30509211)
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研究分担者 |
小林 恵 新潟大学, 人文社会科学系, 准教授 (70781227)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 表情認知 / 高い敏感性をもつ子ども / 近赤外分光法 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では高い敏感性をもつ子ども(Highly Sensitive Children:HSC)を対象に,近赤外分光法(Near Infrared Spectroscopy:NIRS)を用いて,HCSの認知的な発達メカニズムを解明する.NIRSの大きな利点は拘束性が少ないことで,実験中実験参加者を固定する必要がなく,多少動いても計測可能であるため,成人と比べ一定期間同じ姿勢を継続することの困難な幼児や児童には適した装置である.この装置を使用し,より社会的な認知メカニズムである表情認知課題等を実施することで,HSC特有の感情反応や共感性の強さに関与する脳領域を明らかにする.
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研究実績の概要 |
周囲の小さな刺激を敏感に感じ取る高い感受性を持つために,日常生活で困難を抱えがちな子どもたちがいる.高い敏感性をもつ子ども(Highly Sensitive Children:HSC)とは,社会的な刺激や環境に対する高い感受性を生得的な特性として持つ子どもたちを称し,人口の20%に該当するといわれている.本研究では,HSCを対象に他者との関わりの中で生活する際に重要な社会的機能である表情認知における脳活動を,近赤外分光法(Near Infrared Spectroscopy:NIRS)を用いて計測し,表情認知と脳内の前頭前野の活動との関連性,およびHSCの認知的な発達メカニズムを解明することが目的である. 本年度は前年度に実施した幼児・児童を対象にした表情顔の合成顔効果による行動実験のデータ分析を行った.実験参加者の年齢群にバラツキがみられたため,年齢群を3つのグループ(幼児,低学年児童,高学年児童)に分けそれぞれ分析した結果,発達傾向が示されなかった.つまりポジティブ表情とネガティブ表情の読み取りに影響を及ぼす要因が明らかにされなかった.各グループの実験参加者数が少ないことや,実験参加者の対象年齢を再検討する必要性が考えられたため,今後幅広い年齢層の実験参加者を増やし実験を継続する予定である. またNIRS装置の使用の手配が可能となったため,NIRSを用いた実験計画ならびに実験プログラムの開発にも着手した.さらに小児用のセンサーキャップの開発・制作のため制作業者と綿密な打ち合わせを行い,センサーキャップの試作が完成した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
NIRS装置の使用の手配が整い小児用のセンサーキャップの試作が完成したことから,NIRS実験を早急に進めるための見通しが立った.
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今後の研究の推進方策 |
引き続き実験参加者を募集し,さらに幅広い年齢群を対象に行動実験を遂行する.それと並行してNIRS実験にも早急に着手する.
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