研究課題/領域番号 |
21K02331
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09030:子ども学および保育学関連
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研究機関 | 仙台大学 |
研究代表者 |
柴田 千賀子 仙台大学, 体育学部, 教授 (80639047)
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研究分担者 |
相澤 恵美子 仙台白百合女子大学, 人間学部, 准教授 (00639049)
青木 真理 福島大学, 人間発達文化学類附属学校臨床支援センター, 教授 (50263877)
柴田 卓 郡山女子大学短期大学部, その他部局等, 准教授 (60762218)
伊藤 哲章 宮城学院女子大学, 教育学部, 准教授 (50735256)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 自然保育 / 幼少期ストレス / 腸内細菌叢 / 消化器症状 / 子育て支援 / 過敏性腸症候群 / 乳幼児ストレス / 幼児のストレス / 保育内容 |
研究開始時の研究の概要 |
近年の幼児期における発育・発達の課題は,心の健康問題が顕在化していることである。急増する幼児のストレス症状を予防するには,幼児を対象としたストレス軽減効果の解明が求められる。本研究では,自然保育の介入により得られる生理学的なデータを分析し,自然保育によってもたらされるストレス軽減の効果を明らかにする。そして,幼児のみならず,保護者や保育者を対象とするソーシャルサポートの側面からも,幼児期に効果的なストレス軽減の実践方法や保育内容を提示する。
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研究成果の概要 |
幼少期ストレスは視床下部-下垂体-副腎皮質系の応答を異常化し、思春期以後のストレス関連疾患の発症率を増加させる。本研究は、幼少期のストレス症状が自然保育によって低下するという仮説を検証した。対象となった幼稚園の5~6歳児(年長児)を自然保育群64名、通常保育群60名に無作為に割り付け自然保育介入試験を実施した。その結果、自然保育群の介入後の消化器症状は通常保育群より有意に低かった(p<0.001)。更に、自然保育群では唾液コルチゾールの低下、腸内細菌多様性増加などが確認された。幼少期に自然の中で過ごすことが消化器の恒常性維持に重要であると考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、自然保育群の介入後の消化器症状が通常保育群よりも有意に低くなり、更に唾液コルチゾール値の低下、腸内細菌多様性増加という結果が得られた。この結果から、自然保育が幼少期のストレス症状減少に関連する可能性が示された。幼少期に自然の中で伸び伸びと豊かに過ごすことが消化器の恒常性維持に重要であると考えられる。今後さらに自然保育が幼少期ストレスの軽減に及ぼす影響を生理学的な手法を用いて検証することで、子どものストレス関連疾患の早期治療および予防プログラムの開発に結びつけることが期待される。
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