研究課題/領域番号 |
21K02364
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09030:子ども学および保育学関連
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研究機関 | 人間総合科学大学 |
研究代表者 |
浜園 環 人間総合科学大学, 保健医療学部, 教授 (60342226)
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研究分担者 |
中村 真弓 人間総合科学大学, 保健医療学部, 准教授 (20623549)
鈴木 祐子 人間総合科学大学, 保健医療学部, 講師(移行) (60611697)
小宮山 春美 人間総合科学大学, 保健医療学部, 助教 (70867093)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 大学生 / 乳児 / 触れ合い / 対児感情 / 唾液コルチゾール濃度 / 唾液オキシトシン濃度 / 親愛感情 / 唾液中オキシトシン濃度 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,乳児との触れ合いによる大学生の親愛感情の変化を, 以下の方法で検討する。まず、親愛感情の評価は心理尺度(対児感情評定尺度)と唾液中オキシトシン濃度で行う。次に“触れ合い”は「抱っこしてアイコンタクトする」とし, ベビー人形を抱っこする群を比較群として設定する。そして、乳児との触れ合いで大学生が経験するストレスを唾液中コルチゾール濃度で評価する。さらに、親愛感情への関連要因は抱っこ中のアイコンタクトの有無、対象者の被養育体験とし, 被養育体験尺度で評価する。
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研究実績の概要 |
1)対象者:育児経験の無い未婚の医療系大学生男女30名(男性5名・女性25名)である。リクルートして集まった、適格条件を満たす52名に対して、36名から研究参加の同意を得た。このうち、18名ずつを乳児抱っこ群と人形抱っこ群にランダムに割り付けた。脱落者が乳児抱っこ群5名、人形抱っこ群1名となったため、分析対象者は乳児抱っこ群13名、人形抱っこ群が17名であった。両群の属性について検定したが有意差は無かった。 2)データ分析結果:それぞれのデータを抱っこの種類(2水準:乳児or人形)と抱っこ回数(4水準:乳児前後or人形前後)によって差、あるいは前後の変化割合(唾液中オキシトシン濃度)に差があるかを2要因の分散分析で検討した結果、以下となった。(1)唾液中コルチゾール濃度は、抱っこの種類で主効果があり、乳児より人形の方が高い。また、抱っこ回数の主効果があり、得点順序は乳児1回目後<乳児1回目前<乳児2回目後<乳児2回目前<人形1回目後<人形2回目後<人形1回目前<人形2回目前であり、交互作用は無い。(2) 唾液中オキシトシン濃度は、抱っこの種類、抱っこ回数での差は無く、交互作用も無い。(3)対児感情評定尺度のうち、接近感情得点は交互作用があり、抱っこ回数で主効果がある傾向で、得点順序は人形1回目前<人形2回目前<乳児1回目前<人形2回目後<人形1回目後<乳児1回目後<乳児2回目前<乳児2回目後であった。一方、回避感情得点は、交互作用が無く、抱っこ回数で主効果があり、得点順序は乳児1回目後<乳児1回目前<乳児2回目後<乳児2回目前<人形1回目後<人形1回目前<人形2回目前<人形2回目後であった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
乳児と大学生が直接接触する研究方法であることから、COVID-19感染拡大により、当初の実験実施より遅れたため。
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今後の研究の推進方策 |
全体の分析結果で変化の無かった唾液中オキシトシン濃度について、抱っこ後に上昇した実験群中6名、対照群中6名の詳細な分析を行う。具体的には、接近感情得点・唾液中コルチゾール濃度との相関分析および実験前に収集した実験群の属性「実験時の乳児とのアイコンタクトの有無」「乳幼児との接触体験の頻度」との関連を検討する。
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