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東日本大震災及び新型コロナ感染対策の活動制限による子どもの身体発育のリスク管理

研究課題

研究課題/領域番号 21K02373
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分09030:子ども学および保育学関連
研究機関会津大学短期大学部

研究代表者

渡部 琢也  会津大学短期大学部, 幼児教育・福祉学科, 講師 (30410913)

研究分担者 藤井 勝紀  愛知工業大学, 経営学部, 教授 (10165326)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
キーワード東日本大震災 / 成長曲線 / 思春期ピーク / 体格 / 新型コロナウイルス感染症対策 / 活動制限 / 子どもの身体発育 / リスク管理
研究開始時の研究の概要

我々はこれまでに東日本大震災等について身長と体重の横断的発育データから導かれるMPV年齢の経年的推移傾向から体格のMPV年齢の若年化プロセスにおける一時的な鈍化傾向が観察されるか検証し、また災害の被害規模によって体格に対する影響が異なることも報告した。本研究は東日本大震災及びそれに伴う東京電力福島原子力発電所事故による子どもの身体発育に対するリスク管理について更に研究を進めるものである。また、新型コロナウイルス感染予防対策として活動制限が実施されたが、このことは原発事故の際と類似した状況であると考えられる。本研究を進めることによって、より効果的な予防対策を講じることができるものと考えられる。

研究実績の概要

我々はこれまでの研究において東日本大震災による身体発育のリスク管理に関する研究を積み重ねてきた。その中で、震災による活動制限がストレス性の体重増加による肥満化傾向を示すのであれば、健康への影響も深刻であり、震災によるリスクが大きくあることが理解できると考えている。体重発育における思春期ピークを意味する体重のMPVは身長の増大に伴う体重増加のピークであり、自然発育の機序として考えられている事象である。よって、体重のMPVにズレが生じることは自然発育以外の要因を示唆することになると考えられる。このような背景から、今年度は、東日本大震災の劣悪なストレス的環境による体重のMPV年齢のズレを、身長のMPV年齢との関係から解析し、震災後の身体発育への影響の分析を試みた。2次の回帰多項式が妥当と考えられ、回帰多項式評価チャートデータを当てはめ正規性を検定したところ正規性についても保証された。そして、回帰多項式評価チャートに被災地群のデータを当てはめた結果、身長と体重のMPV年齢にずれが生じる結果となった。特に、身長のMPV年齢に対して、体重のMPV年齢がやや遅い評価帯に多く分布していることが示された。体重のMPV年齢のズレに対して、個別に判定しようとするのであれば、初経遅延判定の場合と同様に身長と体重のMPV年齢のズレは身長のMPV年齢が高くなるにしたがってズレの間隔は一定でなくなるのである。被災群である宮城県においては、体重のMPV年齢の遅れが対照群と比べれば明確である。しかしながら、福島県ではさらに体重のMPV年齢の遅れが明確であったことが示された。震災後間もない福島県の方が宮城県に比べて震災の影響であると考えられる不自然な体重増が顕著であると考えられる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

研究実績の概要にも示しているように、予定通り研究が進んでいる部分もある。一方で、コロナ禍でデータ収集が思ったように進まなかった。このような状況下で、さらに詳細に分析を行っている。コロナは収束したが、協力いただける地域を増やしたいがなかなか思うように増えない状況下にある。

今後の研究の推進方策

現在の進捗状況にも記載しているとおり、順調に研究が進んでいる部分もあるが、データ収集の部分では、コロナ禍でなかなか思うように進まなかったのが現実である。協力地域を拡大していくことを進めつつ、現在取得済みのデータをもとに分析を進めて、課題解決に努めていきたい。

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (10件)

すべて 2023 2022 2021

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (6件)

  • [雑誌論文] Analysis of the Risk to Physical Growth after the Great East Japan Earthquake2022

    • 著者名/発表者名
      Katsunori Fujii, Takuya Watanabe
    • 雑誌名

      American Journal of Applied Sciences

      巻: 13 ページ: 31-38

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Risk Analysis of Secular Trends for a Later Age at MPV of Weight in an Earthquake Disaster Environment2022

    • 著者名/発表者名
      Katsunori Fujii, Takuya Watanabe
    • 雑誌名

      Annals of Clinical and Medical Case Reports

      巻: 9 ページ: 1-7

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 体重のMPV年齢のズレから判断される 東日本大震災のリスク分析2022

    • 著者名/発表者名
      藤井勝紀、渡部琢也、武山祐樹
    • 雑誌名

      標準化研究

      巻: 20 ページ: 73-87

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [雑誌論文] Analysis of the Risk to Physical Growth after the Great East Japan Earthquake2022

    • 著者名/発表者名
      Katsunori Fujii, Takuya Watanabe
    • 雑誌名

      American Journal of Applied Sciences

      巻: 13 ページ: 7-14

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] 東日本大震災後の身体発育への影響について2023

    • 著者名/発表者名
      渡部琢也、藤井勝紀
    • 学会等名
      日本生理人類学会第84回大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 東日本大震災後の身体発育に内包するリスク分析2023

    • 著者名/発表者名
      藤井勝紀、田中望、渡部琢也
    • 学会等名
      日本生産管理学会 第57回全国大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 東日本大震災後における身長に対する体重のMPV年齢の回帰評価から導かれる両年齢のズレのリスク分析-福島県データとの比較-2022

    • 著者名/発表者名
      渡部琢也、藤井勝紀
    • 学会等名
      第69回日本教育医学会大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 体重のMPV年齢のズレから判断される東日本大震災のリスク分析2021

    • 著者名/発表者名
      渡部琢也、藤井勝紀、武山祐樹
    • 学会等名
      標準化研究学会第18回全国大会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] 東日本大震災後の身長と体重のMPV年齢の差に関する解析2021

    • 著者名/発表者名
      渡部琢也、藤井勝紀、小野覚久
    • 学会等名
      第68回日本教育医学会大会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] 東日本大震災による被災沿岸地域での子どもの発育に与える影響2021

    • 著者名/発表者名
      渡部琢也、藤井勝紀、武山祐樹、小野覚久
    • 学会等名
      日本発育発達学会第20回大会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-12-25  

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