研究課題/領域番号 |
21K02386
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09030:子ども学および保育学関連
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研究機関 | 宇都宮共和大学 |
研究代表者 |
蟹江 教子 宇都宮共和大学, 子ども生活学部, 教授 (50620522)
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研究分担者 |
坂本 有芳 鳴門教育大学, 大学院学校教育研究科, 教授 (00468703)
室 雅子 椙山女学園大学, 教育学部, 教授 (50329645)
今村 麻子 宇都宮共和大学, 子ども生活学部, 准教授 (80806539)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | キャッシュレス化 / 就学前児童 / 金銭教育 / 家庭 / 経済的社会化 / 保育施設 / 金融ケイパビリティ / 幼児期 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、eコマースやキャッシュレス決済が急速に進み、子どもたちが生活の中で現金の授受を経験する機会が減少している。この流れは子どもたちの金銭に対する直感的な理解を困難にしている。そこで、本研究では発達の初期段階に注目し、幼児期の子どもの経済的社会化の充実に向けて、保育施設や家庭で行われている”お金”関する教育の現状を明らかにし、日本の現状に合致した金銭教育モデルを構築することを目指す。
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研究実績の概要 |
未就学児を対象とした金融ケイパビリティ向上のための教育学的研究はほとんど行われておらず、これまで金銭に関する初期教育は各家庭の方針や保護者の意識に依存してきた。eコマースやキャッシュレス決済が急速に普及し、子どもは生活の中で金銭の授受を経験する機会が減少している。そこで本研究は保育施設での“お金”に関する教育の事例を分析するとともに、家庭で行われている金銭教育の現状や保護者の意識を明らかにして、日本の現状に合致した金銭教育のモデルを構築することを目的とする。 2022年度に家庭での金銭教育の現状や子どものお金の機能や役割についての理解度、保護者の金銭行動を把握するために予備調査を実施した。予備調査から、(1)子どもは日常生活の経験からお金についての知識を獲得していること、(2)お金の機能や役割の理解度は発達段階により差があること、(3)お金の機能や役割についての理解度は保護者の意識や行動も関係していること、(4)保護者の金銭教育には発達段階に応じたものと発達段階に関係なく行われているものがあること、などが明らかになった。これらの結果は国際学会で報告した。さらに、予備調査の分析過程で保護者の評価から子どものお金や機能や役割についての理解度を測るには限界があることも明らかになった。そのため、質問項目について再検討した。 子どものお金についての理解度や行動などを把握するため、幼稚園や保育園など保育施設での活動の様子をビデオ撮影した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2022年度に実施した予備調査の結果を踏まえて2023年度は保護者を対象とした本調査を計画していた。保育園・幼稚園等の協力のもと本調査を実施する予定であったが、アンケート調査の質問項目の修正に時間がかかったため予定通り実施できなかった。現在も質問項目の検討中であるが、速やかに調査票を修正して調査を実施する予定である。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は以下の実施を予定している。 (1)就学前の子どものお金の機能や役割についての理解度を測るための質問項目を完成させ、速やかに調査を実施する。調査結果は学会等で報告する。 (2)引き続き幼稚園や保育園における子どもたちのお金についての諸行動を観察し、発達段階に応じた金銭教育の在り方について検討する。 場合によっては研究期間の延長も検討する。
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