研究課題/領域番号 |
21K02392
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09030:子ども学および保育学関連
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研究機関 | 新潟医療福祉大学 |
研究代表者 |
石井 雅子 新潟医療福祉大学, 社会連携推進センター長, 教授 (80532415)
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研究分担者 |
米嶋 美智子 志學館大学, 人間関係学部, 准教授 (10780158)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 近視 / 子ども / デジタルデバイス / スマートフォン / スクリーンタイム / 視力低下 |
研究開始時の研究の概要 |
子どもの遊びの変化に伴い視的環境が激変している。スマホゲームの画面を近接して見ることによる近視化からの視力低下が指摘されている。本研究では,「近業による調節緊張状態が継続することで内眼筋の疲労が増して調節の緩解が困難になると近視化する」という仮説を立て、1)子どもの屈折および視力低下に影響を及ぼす因子の解明,2)スマホ操作時の眼緊張度から近視化を予測,3)近視を抑制する照明条件の確立,これら3つの課題を解決することで,眼緊張と近視化の関係を明らかにする。また,適切な照明条件により,眼緊張を軽減できるならば,視的環境を変えることで近視が抑制され,近視人口の急増を抑えることができる。
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研究実績の概要 |
1.就学前視覚健診での屈折検査および3歳から5歳までの子どもの視覚健診を継続した。年々、他覚的屈折検査で近視を示す子どもが増加する傾向にあった。これにより、視覚健診の重要性が再認識され、毎年の屈折検査の必要性が強調された。また、健診データを基にした詳細な解析により、子どもの視的環境と近視化の傾向を知ることができた。 2.デジタルデバイスの利用時間は、学年が進むごとに時間が増加した。1日3時間以上利用する子どもの視力は、3時間未満の子どもと比較して、A段階が少なかったことから、視的環境が影響している可能性が示唆された。さらに、デバイス利用時間と視力低下の関連性を明確にするための縦断研究を行い、視的環境改善のための具体的な指導法の開発を行った。これにより、家庭や学校における眼の健康に関する啓発の取り組みが促進された。 3.スマートフォンの作業距離と輻湊距離の関係を実験し、作業距離20cmでは40cmと比較して輻湊距離が短くなる傾向があった。輻湊距離の短縮が視力に与える影響を詳細に調査し、視力低下を防ぐための最適な作業距離の設定に関するガイドライン作成の基盤を構築した。 4.小学校の保健の授業で眼の健康講座を実施し、近視進行とその抑制のための取り組みをわかりやすく解説し理解を得た。授業では、近視のメカニズムや予防策について詳しく説明し、児童に対して眼の健康活動の啓発となった。また、授業後のアンケート調査により、理解度や実践意欲の向上が確認され、今後の教育プログラムの改善点を洗い出すことができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2023年度の人事異動により、実験室の確保ができなかったため実験の遂行が困難となった。
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今後の研究の推進方策 |
近視抑制に関連する実験の一部が未実施であるためその実施を急ぎたい。近視化の複合的要因の分析のためのデータを解析し、論文化を進める。
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