配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
研究実績の概要 |
カラーフィルタにより文字認識を促進することが報告されている(Razuk, Perrin-Fievez, Gerard, Peyre, Barela & Bucci, 2018)。また、カラーフィルタを利用することで大脳皮質の活動を促進し、視覚的歪みなど視覚ストレスを軽減させるのではないかと仮定されている(Henderson, Tsogka, & Snowling, 2013)。そこで、本研究の第一の目的として、フィルタが文字・単語・文章のどの処理プロセスでの認識や視覚ストレスを促進するのかを検討した。また、文字フォントが、読みの速度や正確さに影響することが報告されている(Mansfield, Legge & Bane, 1996など)。本研究の第二の目的として、文字のフォントが、文字・単語・文章のどの処理プロセスに影響するのかを調べた。 本研究では、テキスト理解課題として、文字認識課題・単語認識課題・文章認識課題が用いられた。また、視覚ストレスの質問紙の評定に基づき、参加者は高ストレス群と低ストレス群に分けられた。フォント条件(MS明朝/UDデジタル)は参加者内、フィルタ有無条件は参加者間要因であった。本研究の結果、視覚ストレスとフィルタは文字認識課題でのみ有意であり、フォントは文字認識課題と文章認識課題において有意であることが認められた。これらの結果は、視覚ストレスは文字の処理に影響すること、フィルタが文字認識の処理に抑制的に働くこと、フォントが文字処理と文章処理に促進的に働くことを示唆している。
|