研究課題/領域番号 |
21K02412
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09030:子ども学および保育学関連
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研究機関 | 昭和女子大学 |
研究代表者 |
遠藤 純子 昭和女子大学, 人間社会学部, 准教授 (00634297)
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研究分担者 |
小野 友紀 大妻女子大学短期大学部, 家政科, 准教授 (70574903)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 園内研修 / 食事援助 / 協働 / 保育の質 / COVID-19 / 乳児保育 / 質の向上 / 多職種連携 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では乳児保育の食をテーマにした園内研修において対話を通した協働プロセスの有効性を検証することを目的とする。分析対象園における乳児保育の食を取り巻く状況を質的アプローチから包括的に捉えた上で、園内研修において対話を通した学び・協働のプロセスを事例的に描き出すことで、園の実情に応じた自律的な質向上への取組を支える支援のあり方を提案する。
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研究実績の概要 |
2022年度は、保育所(A園)において、園理解のための調査:計4回(2022年5月・9月・11月・12月)・園内研修:計3回(2022年9月・12月・2023年3月)を実施した。園理解のための調査では、食事場面を中心とした観察に加え、園長・調理担当者へのインタビューを行い、食事援助にかかわる思いを理解するとともに、保育者を対象としたアンケートをもとに園の連携の状況や課題がどのように捉えられているかを把握し、観察・インタビュー・アンケートの分析を踏まえ、各回の研修内容の構築・調整を試みた。計3回の園内研修は、乳児保育の食をテーマとした対話型園内研修とし、各回終了後には受講アンケートを実施し、分析した。研修前では、雰囲気・イメージとしての「園の良さ」挙げられていたが、第2回では保育で大切にしていることや、実践の意図に関する記述が出現し、第3回では職員間の連携といった組織としての強みに目が向けられていた。また「課題」については、第1回では個別の事象に関する課題が多く挙げられたが、第3回では職員間での対話の充実や、継続的に改善を実現するための仕組みや体制づくりへの言及がみられ、着眼点に変化がみられていた。 園長、調理員のインタビュー結果からは、園と調理業務委託会社との関係性、すなわち「委託―受託」の関係がA園における保育者-調理担当者の関係にも反映され、保育者からの要請に調理担当者が応えるといった連携の仕方で日常の食事提供が行われている可能性が窺われた。今後、保育者と調理担当者が同じ雇用形態である場合の連携の仕方についても調査を進める予定である。 2023年度はB園での調査・園内研修を実施し、園での食事援助にかかわる特性や課題について仮説生成を行いながら、データ収集をすすめる。2022年度の調査の分析も踏まえ、調査各園(A園・B園)における協働プロセスについてのモデル生成を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
初年度の2021年度にコロナ流行下の影響で調査・園内研修を開始できなかったため、2022年度に一年遅れて調査・園内研修を実施することとなり、当初の予定よりも遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度はB園での園理解のための調査(観察・インタビュー)と並行し、計3回の園内研修実施を予定している。2022年度に収集したデータについて分析を進め、学会発表をする予定である。
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