研究課題/領域番号 |
21K02450
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 常葉大学 |
研究代表者 |
村上 誠 常葉大学, 健康プロデュース学部, 教授 (30331606)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 幼児教育 / 循環成長型アートプログラム / アート教育 / 教育的雰囲気 / ボルノウ |
研究開始時の研究の概要 |
幼児のアートの活動の目的は描く・作ることによる作品作りを目指すことではない。〈考える〉ことから〈作る〉こと、そして〈遊ぶ〉ことと〈壊れる〉ことがバラバラに起こるのではなく、すべてがつながり、さらに〈壊れ・消滅する〉ことの体験がやがて〈再生する〉のための根源的活力となる。それは「循環し成長する」活動であって、そのどこかに完成があるのではない、『循環成長型アートプログラム』によって、幼児教育現場を束縛してきた作品作りを越えて、幼児本来の遊びと学びの全体性を回復し、教育者と子どもたちの気持ちが通い合う幼児教育の再発見を促すことを目指す。
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研究実績の概要 |
本研究は、2015年から進めてきた『循環成長型アートプログラムの開発と実践』で試みてきたことの意義を明らかにし、より実践的に教育現場に還元することを目標とした。これまでの研究と実践で、①素材②手法③テーマをキーワードとしたプログラムを開発することができたが、この3つは明確な枠組みでないため、それらを包括する理論が必要となった。そのため初年度は、実践と平行してその裏付けとなる理論構築を図ろうとした。しかし前半はコロナ禍の治まる兆しがなく、保育実践が思うようにできないことから、研究テーマのベースにあるアートにおける〈循環と成長〉及び〈再生〉の考察を中心に進めることにした。 1年間の活動を時系列で報告する。5~9月:コロナの状況が悪化し、保育実践や各種講座がすべて中止となる。10/27:勤務校の子育て教室で講座『子どもの絵の不思議』、12/18:A幼稚園で講座『子どもの絵の理解』、(2022年)1/14:A保育園で『木で作る』を実践、2/3:静岡市生涯学習センターで講座『子どもの創造力を育む』。以上の実践等と平行して、シンポジウム『循環と再生の詩学』の準備を進め、11/13に開催。パネラーに山本浩貴(文化論/金沢美工大)、伊藤鮎(静岡市美術館)を迎え、美術の近代化とその功罪、また文化の再生とエコロジーの問題などを討議。その記録をA4判8頁の冊子として印刷、美術・幼児教育関係者に配布した。また、鬼丸吉弘(故人・美学/北海道教育大学名誉教授)との対話をテープから文字化し、勤務校紀要に発表した。これは、美術の初源の姿を子どもの描画と旧石器人の洞窟壁画から分析・検討したもので、芸術の根源を真摯に問い続けた稀有な哲学者の発言を公表することができた。以上の2件は、いずれもインターネット上でも公開した。
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