研究課題/領域番号 |
21K02454
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
|
研究機関 | 国立教育政策研究所 |
研究代表者 |
宮古 紀宏 国立教育政策研究所, 生徒指導・進路指導研究センター, 総括研究官 (60549129)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | 生徒指導 / 学校風土 / 学年団 / チーム形成 / 校務分掌 / 学校とのつながり / 教師支援 / 保護的規律 / 生徒指導部 / 教育相談部 / 発達支持的生徒指導 / 学校保護要因 / アカウンタビリティ / 学校改善 / 教育データ / 学校組織・文化 / 教育的成果 / いじめ / 不登校 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、質問紙調査とインタビュー調査等を行い、児童生徒の教育的成果を複数設定し、肯定的な成果を一定程度実現している学校、また、成果の実現について厳しい状況にある学校を経年的な変化を踏まえて特定し、それらの学校の諸特性を明らかにする。質問紙調査では、児童生徒の教育的成果として、児童生徒の安心・安全感、思いやりや他者尊重、役割への責任感、教師との絆、出欠席、被害経験、加害経験等の尺度を開発する。また、学校の諸特性を検証する上で、校務分掌組織に着目し、学校の教員のチームコンピテンシー尺度を開発し、実施する。なお、上記の主目的を達成する上で、米国を先行研究対象として、あわせて、比較研究を行う。
|
研究成果の概要 |
本研究は、公立中学校40校を対象に、児童生徒の総合的な発達に寄与する良好な学校風土の形成と学年のチームパフォーマンスとの関連を検証することを目的としている。生徒調査の「教師支援」と「保護的規律」、及び教員調査の学年団のチーム形成に関する質問項目との相関分析では、教員の学年団のチーム形成と生徒の学校保護要因との関連は、相関は弱く有意差にばらつきが見られるものの、幾つかの変数との間には統計的に有意な正の相関が確認された。この結果は、教員が認識している学年団のチーム形成が、生徒の学校に対する認識や経験に、弱い相関ではあるが、一定程度反映されていると解釈できる。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義や社会的意義については、校務分掌における学年団のチーム形成について、生徒指導の成果の一つと捉えられる学校風土との関連から、検証を試みることにある。とりわけ、学校風土における「学校とのつながり」は先行研究からいじめの加害の抑止に関連することが見いだされている。この「学校とのつながり」に影響する「教師支援」と「保護的規律」といった学校保護要因が、学年団のチーム形成と一定の関連があることが明らかになれば、チーム学校時代の教員に求められるコンピテンシーを一定の観点から明示的に示すこととなり、教員の職能開発の指針にもなり得る。
|