研究課題/領域番号 |
21K02455
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 筑波大学 (2022-2023) 北海道教育大学 (2021) |
研究代表者 |
金 ヒョン辰 筑波大学, 人間系, 准教授 (10591860)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | ケイパビリティ / 地理的探究に基づく学習 / 中等地理カリキュラム / 力強い知識 / 力強い教授法 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は学習内容である力強い地理的知識とそれを教えるための力強い地理教授法との関係を明らかにし、生徒のケイパビリティを高めるための地理的探究に基づく学習に基づく授業の開発を目的とする。まず、オーストラリアと日本の中等地理カリキュラムを比較し、力強い地理的知識と力強い地理教授法との関係を明らかにする。次に、教育内容を選択する教師がどのような省察をしているのかをインタビュー及び授業観察を通して明らかにし、地理授業における体系的・専門的教授法の要素を確認する。最後に、地理教師を希望する大学生による授業づくりを試み、生徒のケイパビリティを高めるための地理的探究に基づく学習モデルの可能性を探る。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、①学習内容である力強い地理的知識とそれを教えるための力強い地理教授法との関係を明らかにし、②生徒のケイパビリティを高めるための地理的探究に基づく学習に基づく授業の開発である。 3年目である2023年度では、地理教育におけるケイパビリティ・アプローチを明らかにし、論文1件、学会発表3件、図書1件を行った。具体的に、論文としてはジオ・キャパビリティズプロジェクトの国際的展開と日本における導入を明らかにしたものを韓国日本教育学会誌に発表した。学会発表としては、まず、国際地理学連合・地理教育委員会(IGU・CGE)のオックスフォード大会にて、人新世における東アジアの伝統的地理知識の重要性について発表した。次に、International Social Studies Association 2023 Annual Meetingにおいて、2012年から2022年までの日本における社会科教育研究の動向を発表した。さらに、2024年日本地理学会春季学術大会にて、ケイパビリティ・アプローチとして地理教育におけるウェルビーイングとエージェンシーの活用について発表した。図書としては、『社会科の「問題解決的な学習」とは何か』という書籍に「地理的な見方・考え方に基づいた問題解決力の育成をめざして」という章を担当執筆した。 以上のような2023年度の成果から、本研究の目的①はおむね順調に進展したと判断できるが、目的②はやや遅れている。そのため、これまでの成果である理論的考察を踏まえ、生徒のケイパビリティを高めるための地理的探究に基づく学習に基づく授業を開発することに重点を置くことを次年度の計画としたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
授業開発のための理論構築に当初計画より時間が要したため、実際の授業開発が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究の推進方策は以下の2つである。 ①高等学校の地理総合における地理的探究に基づく学習に基づく授業を開発し、生徒のケイパビリティの観点からその有効性を確認する。 ②これまで国内外の学会で行った発表内容を投稿論文としてまとめる。
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