研究課題/領域番号 |
21K02460
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
茅野 政徳 山梨大学, 大学院総合研究部, 准教授 (00830142)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 国語教科書 / 伝記教材 / 道徳教材 / 規範的価値観 / 生き方・考え方モデル / 東京オリンピック / スポーツ選手 / やなせたかし / オリンピック / 人物教材 / 教材分析 / 道徳教科書 / 見方・評価語句 / 道徳資料 |
研究開始時の研究の概要 |
児童・生徒の秩序への適応を促し、規範的価値観や道徳性を付与する一役を担ってきたのが伝記であり、急激な社会変化の中で果たす役割を再考する必要性は高い。 本研究では、明治期から現在まで刊行された小・中・高の国語教科書の伝記教材を主たる分析対象とし、道徳の教科書や副読本、児童・生徒向けの一般図書伝記と比較することにより、国語教科書が推奨する【生き方・考え方モデル】(推奨される人生の歩み方、思いや考えのもち方、道徳的規範・価値観)の特質と年代的変遷を解明する。
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研究成果の概要 |
本研究の主たる成果として2本の論文が挙げられる。まず、日本国語教育学会への査読論文「伝記教材における被伝者やなせたかしの可能性―小学校国語科と「特別の教科 道徳」の教科書分析をもとに―」である。次に、「国語教科書の中のオリンピックー戦後小学校国語検定教科書の伝記教材を中心に-」(横浜国大国語研究)である。 上記論文を含め、本研究全体を通して、伝記教材がその当時の社会情勢を鑑み、公共性を維持し、秩序への適応を促すために、規範的な価値観や道徳性(【生き方・考え方モデル】)を児童に伝える役割を果たしてきたことが実証できた。また、小・中学校国語教科書における伝記教材一覧の作成も成果の一つといえる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
伝記教材は公共性を維持し秩序への適応を促すために,規範的な価値観や道徳性(本研究では、【生き方・考え方モデル】と称する)を児童に伝える一役を担ってきた。しかし、国語教科書教材史の分野において伝記教材は研究が停滞していた。本研究はその点に着目し、伝記教材が児童・生徒に提供してきた【生き方・考え方モデル】を明らかにし、社会変化の中での伝記教材の普遍性と流動性を検討したことに学術的意義がある。 また、小・中学校の戦後国語教科書の伝記教材の調査を経て一覧表を作成した。これにより今後伝記教材の研究に従事する者が、年代ごとの被伝者の傾向や重視される内容等を容易に知り得ることは社会的意義があるといえる。
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