研究課題/領域番号 |
21K02474
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
|
研究機関 | 共栄大学 |
研究代表者 |
伊藤 大河 共栄大学, 国際経営学部, 准教授 (40735073)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | SNS / インターネット / スマートフォン / 情報教育 / 情報倫理 / 情報リテラシー / 教材開発 / アニメーション教材 / e-learning / 情報モラル |
研究開始時の研究の概要 |
中高生らは、積極的に自ら動画投稿や生配信をしているが、中高生が投稿している動画や生配信を視聴すると、通学している学校や個人情報がわかるケース、テレビ番組等を無断投稿しているケースなど、危険性や著作権について理解せずに利用しているケースが目立つ。これらの情報モラルに関する教育分野は、中高生からあまり興味を持たれない分野であり、生徒の興味・関心を高めるにはアニメーション教材が相応しいと考えられる。そこで本研究では、動画投稿や生配信で起こり得る様々な懸案事項を疑似体験可能なアニメーション教材をシリーズで開発し、教育現場で授業実践・検証し、効果を評価した上で、無償で公開する。
|
研究実績の概要 |
前年度に実施した大学生および中学生に対する実態調査の結果を受け、2022年4月に小学5年生54名を対象にスマートフォン・SNS等の利用実態について追加で調査を実施した。その結果,約6割の児童が自分のスマートフォンを持っていると回答した。スマートフォンを介したインターネットの利用内容では、YouTubeが最も多く約45%であった。SNS等に関しては、LINEを使ったことのある児童は約70%、InstagramとTwitterは共に約15%であった。1日のゲームの実施時間については、30分~2時間と4時間以上の2つのピークがあることが示された。また、2022年7月には、小学5年生81名と6年生77名の計158名を対象に「ICTリテラシー教室」を開催し,子どもたちをインターネットの利用に関する授業を実施した。この授業のねらいは、「オンラインゲームやSNSを利用する上で気を付けなければならないことを十分に理解し、普段の生活で実践でき、周囲に説明できるようにすること」と設定した。授業の実施前後で調査を行った結果、「ネットゲームで遊ぶ時に気を付ければよい点を説明できるか」、「SNS等は怖いと思うか」、「SNS等の利用で気を付ければよい点を説明できるか」の項目で有意差が見られた。前年度に実施した実態調査や、今年度に追加で実施した実態調査の結果から、SNS等を利用した動画投稿や生配信等の適切な利用を促すための教育を適切に実施する必要性が示された。この結果については、紀要論文として報告している。 教材開発については、特に中高生の動画配信に着目し,アニメーションを活用したe-learning教材の2作目の制作に向けてシナリオを制作した。次年度にアニメーション教材を制作する予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
前年度の実態調査の結果を受けて、今年度は小学生に対する実態調査を追加で実施した。また、前年度の実態調査の分析に時間を要したこともあり、今年度中に制作予定であったアニメーション教材はシナリオ制作までに留まっている。 以上のような状況であることから、やや遅れていると判断した。
|
今後の研究の推進方策 |
主に中高生を対象に、SNSに画像と動画をアップするときに気を付けることを学習させるためのアニメーションを活用したe-learning教材の2作目を制作する。そして、このe-learning教材を活用した授業実践を中学校や高等学校で実施する予定である。また、小学生を対象としたアニメーションを活用したe-learning教材の開発も検討している。 開発したe-learning教材については、授業実践による教育効果が確認され次第、公開していく予定である。
|