研究課題/領域番号 |
21K02495
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
中住 幸治 香川大学, 教育学部, 教授 (20758875)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 英語科教育 / 英文法 / 言語の機能 / コミュニケーション / 検定教科書 / 例文 / 学習者 / 指導者 / 教科書 |
研究開始時の研究の概要 |
英文法指導における英文法例文の質的条件について、先行研究に加えて「口頭・筆記」「やり取り・発表」という観点から再検討する。その際に英語検定教科書、ELT教材中の例文・話題・練習活動等を分析するとともに、学習者・指導者を対象に調査を行い、英語学習・指導の当事者の考えも反映させる。これらを通じて、英文法指導に役立ち、実際の英語コミュニケーション活動でも有効な英文法例文の質的条件に関する理論を構築するとともに、それを反映させた英文法例文集の作成に携わる。
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研究実績の概要 |
現在高等学校検定教科書「英語コミュニケーション」「論理・表現」内の文法及び言語機能に関連する例文、練習活動、言語活動等のデータを収集、分析中である。その中で、検定教科書内で言語の機能に関する記述が増加傾向にあること、英文法に割くスペースが減少傾向にあることが分かった。練習問題については、言語形式を問う問題が減少する一方、文法事項を用いた自己表現問題が増加していることが分かった。また言語形式を問う問題の中でも対話や複数文を用いた問題、イラストや写真を用いた問題、実際の活用場面を意識した問題が増加傾向にあることも分かった。その一方上記の傾向が全ての教科書に共通というわけではないこと、言語の機能への言及も増加しているとはいえ、英文法と比べて網羅的とは言えないこと、英文法と言語の機能を関連付けた記述も限定的であることなどが分かった。例文等使用英文に関しては、複数文や対話文、列車アナウンスを用いるなど文脈に配慮したものが増加傾向にはあるもののやはり限定的で、新学習指導要領下での語彙レベル難化がそのまま英文にも反映されていることが分かった。 検定教科書の中で言語の機能への言及が増加しているという点は、本研究の「やり取り・発表」という観点からの英文法例文の質的条件を検討するうえで重要なポイントである。言語の機能と「やり取り・発表」との関連性を整理し、使用されている例文や語句を英文法事項・例文等と関連付けることで、「コミュニケーションに役立つ英文法例文」の条件をより明確に提示することができるのではないか、と考える。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
昨年度は高等学校1年生向け改訂版高等学校検定教科書が発刊されただけで2,3年用教科書の発刊がまだこれからである。さらに新教育課程で学習している高校生及び指導している英語科教員の数も限定的であったため、アンケート調査を行うには昨年ではやや時期尚早であると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
現在高等学校2年生向け検定教科書が閲覧・入手可能となったため、そのデータも加えて、データベースの各侍従を図りたい。さらに今年度末には新課程下で英語の指導・学習に携わった教員・学習者を対象にアンケート等の調査を行い、その結果に基づき「口頭・筆記」及び「やり取り・発表」、さらに「言語の機能」において有益な英文法例文の条件に関するより発展的な理論構築を進める。
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