研究課題/領域番号 |
21K02500
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 東京情報大学 |
研究代表者 |
槇 誠司 東京情報大学, 総合情報学部, 教授 (60846997)
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研究分担者 |
堀田 龍也 東北大学, 情報科学研究科, 教授 (50247508)
中野 博幸 上越教育大学, 学校教育実践研究センター, 教授 (90547051)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 統計的リテラシー / 学習指導要領 / 中学校 / 養護教諭 / 校務分掌 / 小学校教員 |
研究開始時の研究の概要 |
AIの急速な進化により、今や、大学生の教養教育として、データサイエンス教育が求められる時代である。教員にとっても、当然一般教養として、児童生徒の成績などの統計データを分析し、その結果をエビデンスに基づいて評価するのに必要な統計的リテラシーが求められる。 しかし、一般的に、小学校教員は高等教育の段階で統計教育を学ばずに職に就くことが多く、教員に必要とされる統計的リテラシーを身に付けているとは言いがたい。 そこで、本研究では、小中学校及び高等学校の教員を対象に統計的リテラシーがどの程度身に付いているのかを実態調査して、教員が不足している統計項目を克服するためのプログラム開発を検討することである。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、小中学校および高等学校の教員が児童生徒に統計指導を行ったり、 校務で扱う統計データを根拠に基づいて分析を行ったりするのに必要な統計的リテラシーをどの程度理解しているのかを解明することである。2022年度は、教員に必要とされる統計的リテラシーを調査するために、以下の2点について検討した。1点目は、中学校における各教科の新学習指導要領解説(以下、解説書)で扱う統計的リテラシーに関する項目 (以下、統計項目)を教科ごとに調査した。その結果、中学校社会編、数学編、理科編及び技術・家庭編の解説書には、多数の統計項目が含まれていた。 例えば、社会編では地域の人口分布から過疎・過密問題を考察したり、理科編では、化学変化による量的関係をグラフを用いて表現したり,技術・家庭編では、一日に必要な食品の概量を調べて説明したりするといった数学編以外の教科においても統計項目を扱う学習内容が多く含まれていた。 2点目は、小中学校及び高等学校の養護教諭を対象に、保健課の業務で扱うデータを分析する上で、どのような方法で統計処理を行っているかについて質問紙調査を実施した。その結果、得られたデータを統計処理する方法は、養護教諭によって様々であるが、経験年数が長いほど、ヒストグラムや標準偏差を用いて統計処理を行うといった高度な統計的リテラシーを身に付けている養護教諭が多いことが分かった。 なお、小中学校及び高等学校の養護教諭以外の教諭や管理職については、2023年9月までに調査を終える予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2022年度後半からは、コロナ禍による出張の自粛が解除になり、2022年度計画の約8割が年度内に調査を終えることができた。 残り2割の調査は、2023年9月までに終了予定である。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は、昨年度に引き続き、養護教諭の人数を増やして調査を継続する。加えて、養護教諭以外の教員や管理職(以下、教職員)に対しても、同様に、教職員が必要とする統計項目をどの程度理解しているのか調査する。その後、調査結果から、教職員の不足している統計項目について分析する。 次に、分析結果から不足している統計項目を理解させるための問題を作成する。例えば、養護教諭には学年別の身長体重、教諭には成績会議資料などを題材にして、教職員が業務を遂行する上で必要な統計項目を扱った問題などである。問題の実施形式は、PBT形式とCBT形式の両方を採用する予定である。 最後に、作成した問題を教職員に解かせた結果などについても逐次発表し論文投稿を進める。
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