研究課題/領域番号 |
21K02531
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 東都大学 (2022) 立正大学 (2021) |
研究代表者 |
井 陽介 東都大学, 管理栄養学部, 講師 (40750774)
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研究分担者 |
鈴木 翔 秋田大学, 教育文化学部, 准教授 (40756855)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2023年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 生徒指導 / ゼロ・トレランス / 段階的指導 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、ゼロ・トレランス理念に基づく生徒指導を導入している学校の教師への質問紙調査及びインタビュー調査を通して、ゼロ・トレランス理念に基づく生徒指導が教師にどのような影響を与えているのかを明らかにする。また、先行研究の知見を十分に踏まえながら、本調査結果を基にゼロ・トレランスの有効性や課題を検討していく。
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研究実績の概要 |
昨年度は主に①教師へのインタビュー調査の実施と分析、②「ゼロ・トレランス」及び「段階的指導」に関する文献調査を実施した。 ①教師へのインタビュー調査では、「段階的指導」を導入している学校の教師12名を対象に調査を実施した。調査結果から得られた主な知見として、調査校の教師は、「段階的指導」導入前は「生徒指導に対する保護者の理解が得られないと認識していたこと」、「生徒指導が教師の精神的な負担になっていたこと」等が示唆された。また、「段階的指導」導入後では、「教師は生徒指導を行う上で精神的負担や不安の軽減につながっていること」等が示唆された。これらの研究成果の発信は、学会発表及び学術雑誌への投稿にて行う予定である。 ②文献調査では、日本における「ゼロ・トレランス」と「段階的指導」の論じられ方に着目して分析をした。「段階的指導」は、日本で2006年に紹介されて以降、「ゼロ・トレランス」の概念に含まれて論じられてきたことからその具体的な指導内容、有効性や課題は「ゼロ・トレランス」の陰に隠れてしまったことが示唆された。また、それらの理由から今日にの学校の中には「段階的指導」を導入している学校があるにも関わらず、「ゼロ・トレランス=段階的指導」の枠組みの中でしか検討されにくく、「段階的指導」の有効性や課題は詳細には検証されずに今日に至っていることが示唆された。これらの研究成果の発信は、学会発表にて行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
昨年度は、「段階的指導」を導入している学校の教師へのインタビュー調査が実施できた。調査結果の分析も大方済んでいることから「おおむね順調に進展している」と判断した。
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今後の研究の推進方策 |
昨年度実施した教師へのインタビュー調査では、「生徒指導の面で保護者への対応に苦慮している実態があること」や「段階的指導を実践したことで保護者対応の面でも利点があったこと」等の有意義な知見が得られた。今後の研究推進方策として、教師へのインタビュー調査対象者(属性等もより考慮して)をさらに増やし、「段階的指導」の利点や課題を詳細に検証していく予定である。
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