研究課題/領域番号 |
21K02534
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 京都女子大学 |
研究代表者 |
水戸部 修治 京都女子大学, 発達教育学部, 教授 (80431633)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 小学校国語科 / 個別最適な学び / 授業改善 / ロングレンジの学習活動 / 幼・小接続 / 幼児期の終わりまでに育ってほしい姿 / 一人1台端末 / 国語科教育 / 読解力 / 授業改善システム / カリキュラム開発 / 各教科の学習 |
研究開始時の研究の概要 |
ベルリン市及びブランデンブルグ州の「各教科で行う言語とメディアに関する学習指導要領」のより詳細な分析と、基礎学校における実際の運用状況や授業実践の特徴分析を行う。 またこの分析結果を生かし、我が国の小学校教育に適合した「読解力育成のためのカリキュラム」の開発を進める。特に、国語科と各教科等の有機的な関連を図った読解力向上の年間指導計画モデル作成を目指す。 更にこのカリキュラム等を効果的に実施するため、沖縄県等で取り組まれている授業改善システムを生かした、より広範囲で活用可能な授業改善システムのモデルを構築することとする。
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研究実績の概要 |
本研究では、我が国の小学校国語科の授業改善を進めるため、授業実践上の課題を明らかにし、その克服と更なる授業改善を推進するための具的な方策を提案することを目指している。第1年次の成果を踏まえ、研究開発の重点を「国語科における個別最適な学びと協働的な学びの実現を目指す授業改善方策の検討」に置くこととし、研究協力をいただく小学校との共同研究を進めた。その結果、本年度に得られた知見として次の2点を挙げることができる。 第1には、子供自身が自律的に判断し、協働的な学びを取り入れながら学習を進めて行く「ロングレンジの学習活動」を実現するための具体的方策を明らかにしたことである。「ロングレンジの学習活動」とは、子供たちが魅力的な言語活動のゴールに向かい、ゴールイメージや解決方法などの見通しをもって、学習活動等を選んだり決めたりするなど試行錯誤しつつ、自律的に判断して学習活動を進めるための一定程度長い時間を確保した柔軟な学習活動の枠組みである。こうした学習の実現に関する知見が蓄積できたことで、従前は、指導に熟達した教師のみが実践してきたような、子供たちが自ら学びを創り上げていく質の高い学習活動を、より多くの教室で実現するための基盤ができたと考える。 第2には、系統的な学習指導を中核とした授業改善を推進するため、特に幼児期の言葉の育ちを生かした小学校の入門期の指導の在り方を検討し、具体的な視点を導き出したことである。幼稚園教育要領に示す「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」を手掛かりに、幼児期における言葉の育ちの実際を詳細に分析するとともに、こうした育ちを確実に生かすため、小学校国語科ではどのような指導の在り方が求められるのかを検討することができた。 これらの成果を生かし、次年度は、より汎用的な授業改善システムにすべく、ワーキンググループで検討を重ねて行くこととする。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
コロナ禍を経て、研究協力をいただく小学校と、オンラインでの授業構想がより簡便に実施できるようになったことに加えて、学校を訪問しての授業研究が再開できたことから、授業改善に関する多くの実践的知見を蓄積できるようになった。特に「ロングレンジの学習活動」の実際のイメージを共有しながら、複数の学校にそれぞれの学校や学級の実情に応じて授業実践・授業改善に取り組んでいただくことができ、大きな前進であった。また、そこから得られた情報を整理・分析するためのワーキンググループについても対面で実施することが可能となり、より詳細な分析が可能となった。しかし、当初計画していたベルリン市での訪問調査は実行できなかったため、次年度の課題となっている。
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今後の研究の推進方策 |
ベルリン市で進めている、教科横断的な課題解決学習であるプロジェクト学習において精緻に実践されている個に応じた学習指導に関する詳細な情報収集を行う。また、ベルリン市における言語教育施策の立案・実施機関であるベルリン・ブランデンブルグ州立学校・メディア研究所との連携を一層強化して研究を進める。そのため、コロナ禍のため実施できなかった研究所及び関連機関への訪問調査を実施し、授業改善システムの構築に資する情報を得ることとする。 また、幸いにも2年次以上に多くの研究協力の申し出を各地の小学校からいただいており、授業改善の推進を通したデータ収集を継続的に行うこととする。 収集したデータについては、ワーキンググループにおいて検討・分析を重ねるとともに、現在の学校が抱える人員不足、初任者の力量形成といった学校経営上の課題を念頭に置きつつ、授業改善方策として取りまとめていくことを目指す。
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