研究課題/領域番号 |
21K02539
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
森田 真吾 千葉大学, 教育学部, 教授 (10361403)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 読書指導 / ブックイベント / 言語環境づくり / 読書コミュニティ / 異間コミュニケーション / 国語科指導 / 読書活動 |
研究開始時の研究の概要 |
学習者に能動的な言語能力を養い、対話的な言語活動を促進する場を現出させるために、本を介した様々な読書活動(ブックイベント)に注目し、どのような読書活動を行うことが有効であるのかを吟味し、国語科指導における活動モデルを構築することとする。
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研究実績の概要 |
本研究は、小・中学校における国語科学習指導の中で、学習者に能動的な言語能力を養い、対話的な言語活動を促進する場を現出させるために、本を介した様々な読書活動(ブックイベント)に注目し、どのような読書活動を行うことが有効であるのかという点を明らかにすることを目的としている。ともすれば一過的な活動に留まりがちなブックイベントを、その場にいる学習者同士がともに新たな言語環境を作り上げるという発想から捉え直し、豊かな読書生活を実現するための活動モデルを提案しその有効性を検証するものとする。 昨年度の研究においては、まずは広く先行実践・活動を渉猟し、現在の国語科指導における読書活動が一過性の高い活動に留まっているという問題点を指摘した。そのような問題点に対して参加者の主体的で対話的な言語活動を成立させるためのブックイベントの要件を探るために勤務大学における担当講義の受講学生を対象とした試行的予備実践(日本全国ブックツアー)を立案・実施してその検証を行った。その結果、読書紹介を行うにあたっての本に関する情報収集活動の工夫(既有の読書知識の漸進的な促進)と実際の紹介活動におけるフェイス・トゥ・フェイスのやりとりを、参加者の主体的で対話的な態度を醸成する要件として措定することができた。 以上をふまえ今年度の研究においては、授業等で行われる読書紹介活動をその後の生活へとつなげるための読書環境づくりを志向するために、紹介された本を互いに読み合う活動を充実させることが必要なのではないかという考えに基づき、その検討を行うにあたって本を紹介する側と紹介される側の関係性に着目し「異質な他者」による読書活動の可能性を明らかにすることを試みた。具体的には、自身の勤務校における大学生と研究協力を依頼した附属中学校の中学生との間で読書紹介活動を行い、異年齢集団における読書活動の深まりについて確認を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
先行研究・実践の検討に基づき、これからの国語科指導における読書活動のあり方を提案するにあたって、具体的な活動を組織して実証的に検討を行うことについてはある程度の研究上の蓄積が出来上がりつつある。大学生のみならず中学生の読書活動の有り様まで確認できたことが研究上の大きな進展であるといえる。本を介して新たな言語環境を気づき挙げていくためには、本を紹介するにあたっての既有知識の漸進的な促進やフェイス・トゥ・フェイスによる直接的なやり取り、異間コミュニケーションの場の設定などに注目する必要があることが確認できたが、いまだ活動モデルの具体化にまでは至っていない。さらなる実証的な研究を進めつつ活動モデルの措定につとめていく。
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今後の研究の推進方策 |
活動モデルの措定にあたっては、今年度も附属中学校の国語科教員とともに協議を行い(今年度前期中に打ち合わせのための研究会を複数回行う予定)、実際に教室をお借りして読書活動を展開することにしている(後期に行う予定)。 また、コロナ禍もようやく収束の兆しが見えてきた。地方におけるブックイベントも再開の機運が高まっている。そうしたブックイベントにも積極的に参加し、そこにおける人間関係づくりのあり方を検討することによって自身の研究の方向性を定めていくための手がかりを得ることにする。
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