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単元内自由進度学習の単元開発と学習材のデジタルアーカイブの構築

研究課題

研究課題/領域番号 21K02545
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
研究機関信州大学

研究代表者

伏木 久始  信州大学, 学術研究院教育学系, 教授 (00362088)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
キーワード自由進度学習 / 資料アーカイブ / 自律的な学びの支援 / 単元内自由進度学習 / 自己調整学習 / 自律的な学び / 資料データベース / デジタルアーカイブ
研究開始時の研究の概要

本研究では、学校現場での単元内自由進度学習の単元計画や学習材の実践資料作成に関わりながら、そうしたデータをクラウド上にアーカイブ化し、各校の先生方が無料で容易に活用できるオンラインサイトを構築する。
最も大きな課題は、授業関連資料をクラウドにアーカイブ化できるようなシステム構築することであるが、設定されたサイトの運用は実践者同士がデータを共有し合えるものにするとともに、適宜情報の更新や編集も行えるものにして、実践を通してコンテンツを洗練させていくモデルとなる。
自由進度学習の実践校の取り組みを研究代表者及び研究協力者が出張指導し、研究者と実践者の協働作業によって授業コンテンツの質を高める。

研究実績の概要

令和5年度は、単元内自由進度学習が求められる背景を,少子・人口減少社会における中山間地域の教育課題の解決と重ねて明らかにし(伏木:「へき地・小規模校の教育実践を支援する大学教員に求められること」日本教育大学協会研究集会など),日本個性化教育学会での招待講演では,フィンランドの教育実践と関連付けながら,一斉授業スタイルの授業だけにパターン化することなく,個別最適な学びをフル活用した学びのあり方を適切に導入して,子ども一人ひとりが自己調整的な学習経験を積むことの必要性を強調した。こうした考え方は,奈須・伏木編著の『「個別最適な学び」と「協働的な学び」の一体的な充実を目指して』(北大路書房)にも集録した。また,単元を実践するプロセスで,子どもの主体的な学びを教師はどのように支援するかのかを考察するために,ケアリングのアプローチから授業分析を行った小学校低学年の授業や,理科の題材でプログラミング学習を対象とした高学年の授業を事例として,個別最適な学びに必要な教師の支援を考察した。
こうした知見をもとに,Google Classroomを活用した基礎的なコンテンツの資料BOXを作成し,限定的ではあるが,教師が単元内自由進度学習を実践しようとする際の学習材等のサンプルが集積するフォルダを閲覧できるデータベースを構築できた。
令和5年度は,デジタルアーカイブの完成を目標にしていたが,「単元内自由進度学習」を導入したいと学校現場から指導・助言のリクエストが激増したことで,コンテンツのアーカイブの構築よりも先に「何のために導入するのか」といった教育理念や学習指導の目的を強調することに傾注する必要性が高まったことや,文書資料のみならず動画を有効活用した資料映像も有効な学習材であることが明らかになったことから,研究期間を一年間延長してより充実したアーカイブの構築を目指すべく計画を修正した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

令和5年度は単元内自由進度学習の学習材等をアーカイブしたデータベースを構築する予定であったが,単なるPDF等のドキュメント資料を分類整理したものよりも,動画を有効活用した資料映像も有効な学習材であることが明らかになったことから,研究終了の時期を一年間延長し,文書や静止画データのみならず,動画資料も含めた多様なアーカイブサイトを作成することに変更した。また,「単元内自由進度学習」を導入したいと学校現場から指導・助言のリクエストが激増したことで,コンテンツのアーカイブの構築よりも先に「何のために導入するのか」といった教育理念や学習指導の目的を強調して学校現場の先生方に実践サポートをすることに傾注する必要性が高まったことなどから,当初の計画通りには進まず,進捗が遅れたが,むしろ学校現場の試行実践に伴走しながら単元開発する機会が増え,より充実したアーカイブの構築が期待される。

今後の研究の推進方策

既に構築してあるGoogle Classroomを活用したアーカイブの基礎的なデータベースを発展させ,教科ごとの単元ツリーに紐付けたアーカイブを構築する。そのために,これまでの研究協力校に加えて,新たに単元内自由進度学習に取り組み始めた学校にも連携協力を依頼し,実践者同士が単元開発し合えるネットワークの構築を同時に進める。
最終的には単元内自由進度学習に取り組む教師同士が,オンラインで教材研究をし合える仕組みづくりと合わせて,学習材等の使い易いアーカイブを構築する。

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (21件)

すべて 2023 2022 2021

すべて 雑誌論文 (10件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (8件) (うち国際学会 1件、 招待講演 2件) 図書 (3件)

  • [雑誌論文] 止まらない少子化と学校規模の将来2023

    • 著者名/発表者名
      伏木久始
    • 雑誌名

      教育時評

      巻: 55 ページ: 14-18

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] デンマークの森のようちえんの特徴と今日的意義 ―2022年のフィールドワークを手がかりに―2023

    • 著者名/発表者名
      山口美和・伏木久始・坂田哲人
    • 雑誌名

      上越教育大学研究紀要

      巻: 43 ページ: 211-220

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] ケアリングのアプロ-チから子どもの学びを支援することの 必要性と求められる教師の指導観2023

    • 著者名/発表者名
      田村将太・伏木久始
    • 雑誌名

      教育実践研究

      巻: 22 ページ: 59-68

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 学習活動の自由度を高め主体的な学びを志向する授業実践の効果 -小学校理科電気単元におけるプログラミング学習を事例として-2023

    • 著者名/発表者名
      前嶋和彦・伏木久始・植原俊晴
    • 雑誌名

      教育実践研究

      巻: 22 ページ: 149-158

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 信州大学教育学部・附属小学校の連携による 短期留学生対象の教員養成プログラム開発の試み2023

    • 著者名/発表者名
      山本大貴・大畑健二・高橋 史・伏木久始・酒井英樹・田中江扶・藤田育郎
    • 雑誌名

      教育実践研究

      巻: 22 ページ: 69-78

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 「個別最適な学び」と「協働的な学び」の一体的な指導を推進するための校長の役割2023

    • 著者名/発表者名
      伏木久始
    • 雑誌名

      教育実践ライブラリ

      巻: Vol.6 ページ: 16-19

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 「チーム学校」を目指す経営戦略―フィンランドのリーダーシップ研修をヒントに―2023

    • 著者名/発表者名
      伏木久始
    • 雑誌名

      小学校時報

      巻: No.857 ページ: 4-8

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 教員研修制度の改革における大学の新たな役割-教職大学院と教育委員会の連携を例に-2022

    • 著者名/発表者名
      伏木久始
    • 雑誌名

      日本教師教育学会年報

      巻: 第31号 ページ: 42-52

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 学校の空気が変わる「校内研修」(「校内研修」のモヤモヤ解消!②)2022

    • 著者名/発表者名
      伏木久始
    • 雑誌名

      教職研修

      巻: - ページ: 30-31

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 「個別最適な学び」は「横並びの文化」を乗り越える一助になるのか2021

    • 著者名/発表者名
      伏木久始
    • 雑誌名

      教職研修

      巻: - ページ: 34-35

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] STEAM教育のための教員研修プログラム ーフィンランド国立教育研究所のプロジェクトチームの取り組みを事例にー2023

    • 著者名/発表者名
      伏木久始
    • 学会等名
      日本生活科・総合的学習教育学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 一人ひとりの違いを前提とするフィンランドの教育2023

    • 著者名/発表者名
      伏木久始
    • 学会等名
      日本個性化教育学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] へき地・小規模校の教育実践を 支援する大学教員に求められること2023

    • 著者名/発表者名
      伏木久始・大畑健二
    • 学会等名
      日本教育大学協会研究集会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] The Latest Situation of Japanese Multi-Age Classrooms in the Small Schools2023

    • 著者名/発表者名
      Hisashi Fusegi
    • 学会等名
      6th International Conference on Research in EDUCATION
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 個の追究を深める協働的な学びと協働的な学びの質を深める個の追究2022

    • 著者名/発表者名
      伏木久始
    • 学会等名
      日本個性化教育学会シンポジウム
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] フィンランドにおける教員の養成-採用-研修の今日的状況2022

    • 著者名/発表者名
      伏木久始
    • 学会等名
      日本教師教育学会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] フィンランドのへき地における複式学級指導の実情2022

    • 著者名/発表者名
      伏木久始
    • 学会等名
      日本教育大学協会研究大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] Finnish and Japanese Multi-Age Classrooms: Possibility of Child-Centered Education2022

    • 著者名/発表者名
      Hisashi Fusegi,Taina Peltonen,Risto Kilpelainen,
    • 学会等名
      Finnish Educational Research Association
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [図書] Educators Speak: A Small Kaleidoscope of STEAM Education2023

    • 著者名/発表者名
      Edited by Kristof Fenyvesi, Matias Maaki-Kuutti and Takumi Yada,Hisahi Fusegi
    • 総ページ数
      46
    • 出版者
      The European Union
    • ISBN
      9783903480049
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] 「個別最適な学び」と「協働的な学び」の一体的な充実を目指して2023

    • 著者名/発表者名
      奈須正裕・伏木久始, 共編者(共編著者)
    • 総ページ数
      325
    • 出版者
      北大路書房
    • ISBN
      9784762832383
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] GIGAスクール構想で進化する学校、取り残される学校2021

    • 著者名/発表者名
      平井聡一郎
    • 総ページ数
      312
    • 出版者
      教育開発研究所
    • ISBN
      9784865605419
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-12-25  

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