研究課題/領域番号 |
21K02551
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
|
研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
吉冨 健一 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 准教授 (00437576)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
|
キーワード | 気象 / 移動観測 / Webアプリケーション / GIS / GIGAスクール / 気温 / Leaflet / 地理院地図 / GIGAスクール構想 / ChromeBook / iPad / GPS / GPX / CSV / 緯度経度 / 日本標準時 / 気象学習 / 中等教育 / アメダス |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,まず温度計を持って校内を歩き回ることにより,気温の空間分布を把握する移動観測を提案し,気温の変化と周囲の環境との関わりについて理解できるよう,観測結果をわかりやすく表示するシステムの開発を行う。また併せて,気象庁のAMeDASとして公開されている気象データを視覚化して表示するシステムの開発をし,移動観測の結果と照らし併せて考えたり判断したりできるような気象学習教材の開発を目指す。
|
研究実績の概要 |
最終年度は,過去数週間の空模様と気象条件の変化に関する情報を,生徒が自分で検索して調べることができるよう,Webをベースとした“気象学習支援システム”の開発を行った。 第一に,天気予報に使われるデータのように非日常的なものから,同じ日の同じ時間でも場所によって暑い場所や涼しい場所がある,という日常でかつ身近な現象と一連のものであることを,移動観測という体験を通して理解させること目的とした。さらに,天気や気温の変化などの気象条件がどのような状況で発生しているのかを生徒が自ら考え,合理的な判断を下せる活動を行うことができるようになることを第二の目的とした。 このシステムにおいて,生徒が取り扱いしやすいインターフェイスの開発により移動観測を実践しやすくすることと,周辺のアメダスの観測データから得られる気温・気圧・風向・風速など様々な気象要素の変化を視覚化して表示するとともに,それ以外にも,天気図による気圧配置・衛星画像等の情報を,時間軸に沿った変化として捉えることができるよう,整理して表現するための視覚化方法を検討した。 この三年間の成果をもって,高校生や大学生を対象とした実習等で移動観測を実施する際に,フォーマットの変換や,使い慣れないGISソフトウェアの利用に手間取ること無く,観測結果の取得やその表現に集中できるようになった。さらに,これらをWebアプリケーションの形で公開を行うことを通して,利用者に特定のOSやプラットフォームによらないツールとして提供できたことで,より自由な活動機会を提供することが可能となった。本研究で開発した学習教材を利用することで,人間が目で見ることのできない(一部体感できるが)気象要素の変化を知り,それらの変化に規則性や関連性があることを学ぶとともに,周辺地域の状況と重ね合わせることで“気象”というものを体験的に理解できるようになったと考えられる。
|