研究課題/領域番号 |
21K02571
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
|
研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
和田 一郎 横浜国立大学, 教育学部, 教授 (70584217)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 自己調整 / 共調整 / 社会的に共有された調整 / メタ認知 / 理科 / 自己調整学習 / 共調整学習 / 社会的文脈 / 科学的思考 / 理科授業デザイン方略 / アーギュメント |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、子どもが主体的・協働的に問題解決を進める力を育成するための指導と評価の一体化による、理科授業デザイン方略について検討する。具体的には、Hadwinら(2011)が指摘する3種の調整学習の概念(自己調整、共調整、社会的に共有された調整学習)に着目し、これらの調整の内部構造の構成に関わる認知・情意変数の観点から、各調整の移行過程とその関連性を精査する。これによって、子どもが社会的文脈の中で他者との関わりを通じて、能動的に理科における問題解決活動を推進できるための学習の在り方,その評価方法,および指導方法を開発する。
|
研究成果の概要 |
本研究の目的は,子どもが主体的・協働的に問題解決を進める力を育成するための指導と評価の一体化による,理科授業デザイン方略の開発であった。具体的には,Hadwinら(2011)が指摘する自己調整,共調整,社会的に共有された調整学習に着目し,理科学習の立場から各調整過程でのその内部構造の構成に関わる認知・メタ認知・動機づけ変数の挙動を捉えた。結果として,認知・メタ認知・動機づけの各要素は,メタ認知をハブ機能として相互連関し,他者との相互作用を通じてその機能を高めていた。この際,教師のフィードバック機能は,子どもが「評価判断」を働かせることによって促進されることが明らかとなった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
理科の問題解決活動において,これまでその調整過程は,主に個人内における認知,メタ認知および動機づけの各変数の関連によって捉えられてきた。本研究では,理科の問題解決過程における社会的文脈を考慮し,これらの変数の相互連関過程を構造化し,モデル化することに成功した点が重要な学術的意義となる。また,本研究成果は,現行の学習指導要領において目指される学びの姿としての主体的・対話的な学びを生み出すと同時に,特に資質・能力として「主体的に学習に取り組む態度」を涵養する理科授業デザイン方略の創出に繋がる社会的意義を有するといえる。
|