研究課題/領域番号 |
21K02585
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 大正大学 (2023) 帝京大学 (2021-2022) |
研究代表者 |
稲田 尚子 大正大学, 心理社会学部, 准教授 (60466216)
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研究分担者 |
寺坂 明子 大阪教育大学, 教育学部, 准教授 (10760176)
下田 芳幸 佐賀大学, 学校教育学研究科, 准教授 (30510367)
黒山 竜太 熊本大学, 大学院教育学研究科, 准教授 (30533468)
四辻 伸吾 大阪大谷大学, 教育学部, 准教授 (50882362)
石田 航 帝京大学, 文学部, 助教 (60745157)
尹 成秀 帝京大学, 文学部, 助教 (70793793)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 児童 / アンガーマネジメント / 社会性と情動教育 / 段階的支援 |
研究開始時の研究の概要 |
近年,学校現場での小学生の暴力行為の発生件数は増加しており,怒り感情のコントロールやマネジメント(アンガーマネジメント)に関する教科外教育は喫緊の課題である。しかしながら小学生を対象とした予防的教育としてのアンガーマネジメントは,そのニーズの高さに反して実証研究は極めて乏しい。小学3~6年生を対象とした全5回のアンガーマネジメント・プログラム『いかりやわらかレッスン』について,(1)全国多施設共同研究にて担任教師による学級単位での実践の効果検証を行うこと,(2)予防的教育から特別支援教育まで包括的かつ段階的な支援の展開を行うことを目的とする。
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研究実績の概要 |
本研究では、小学生3~6年生を対象としたアンガーマネジメント・プログラム『いかりやわらかレッスン』の改訂版を用いて、全国多施設共同研究での1次的支援の効果検証を主として、学校における段階的な支援への展開を行うことを目的としている。 3年目である2023年度は、これまでの関東地区、関西地区に加え、九州地区、中部地区の小学校でも研究協力が得られ、『いかりやわらかレッスン』を実施した。これまで、『いかりやわらかレッスン』の実施前、終了時、および実施1か月後に質問紙調査を実施し、その有効性を検討してきたが、より長期的な変化を評価するために、実施3か月後にも質問紙調査を実施した。 また、2次的支援として、大学附属の相談室で、怒り感情のコントロールに困難を示す児童に対し、4~6名の小集団での『いかりやわらかレッスン+』を実施した。1回60分、1か月後のフォローアップを含む全6回で構成される。1次支援のプログラムと異なる点は、1回60分で構成され、毎回小グループのメンバー間の仲間関係を構築するようなミニワークを追加している点、また、各回で学んだ内容について保護者と一緒に取り組むホームワークがあり、翌回の冒頭にシェアリングをする点である。現在のところは、通常学級での1次支援との連携はできていないが、今後、この2次的支援のプログラムをより整理することにより、通常学級で『いかりやわらかレッスン』を導入している小学校の通級教室等での導入等を今後素段、調整していきたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究代表者が2023年度に職場を異動した。1次支援の有効性検討のための協力校の確保は、研究代表者の異動は関係ないため、順調に増え、大きな問題にはならなかった。他方、本研究は段階的支援として2次的支援、3次的支援を検討する必要があり、2次的支援を実施するための新任地での研究体制の構築について、少し時間を要した。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は最終年度となるため、1次的支援の有効性について論文化し、投稿する。 2次的支援については、研究代表者および研究分担者ともに実施体制を整えることができたため、2024年度は2次的支援の有効性検討に注力し、研究を推進していく。
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