研究課題/領域番号 |
21K02586
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
八並 光俊 東京理科大学, 教育支援機構, 教授 (70210284)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 情動 / 可視化アプリ / 生徒指導 / 情動可視化 / FEELBOT / 発達支援 / チーム支援 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、中学生の問題行動や不登校への影響要因として、情動(感情)の安定性に着目し、生徒指導上の課題改善のための発達支援方法を明らかにしようとするものである。具体的な研究目的は、いじめ・暴力行為・不登校・虐待・自死念慮などの生徒指導上の課題を抱えた児童生徒(以下、At Risk生徒と表記)の日常レベルでの情動(感情)を記録・収集・分析し、情動の安定性や傾向と教育課題との関連性を明らかにすることである。なお、情動可視化ツールとして、FEELBOTというアプリを使用する。
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研究成果の概要 |
学習面・生活面で課題を抱えた児童生徒(at Risk Student、以下R群)と学習面・生活面で安定した児童生徒の日々の情動(Stable Student、以下S群)を、FEELBOTという情動可視化アプリで記録し、分析を行った。その結果、両者には顕著な違いが見いだされた。R群は、主観的幸福感も低く、情動もネガティブであった。対照的に、S群は、主観的幸福感も高く、情動もポジティブであった。また、主観的幸福感と情動が深い関連性をもつことが、明らかとなった。共通点は、両群ともに、主観的幸福感と情動の傾向は、長期にわたって持続することが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
第一に、本研究の学術的意義としては、生徒指導上の課題を抱えた児童生徒(at Risk児童生徒)の情動特性研究に、少数事例分析ではあるがエビデンスを提供するものである。また、at Risk児童生徒の日々の情動や主観的幸福感をリアルタイムで把握することで、状態に応じた支援ができれば、いじめ被害や不登校の未然防止および早期発見早期対応が可能になると思われる。 第二に、本研究の社会的意義としては、児童生徒の自殺・問題行動の基底部をなす情動の自己認識や情動のコントロール、他者の情動の理解や共感性の育成が、現代教育で求められている。本研究は、その点に関する基礎研究データを提供するものである。
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