研究課題/領域番号 |
21K02590
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 大阪音楽大学 |
研究代表者 |
井口 淳子 大阪音楽大学, 音楽学部, 教授 (50298783)
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研究分担者 |
久保田 徹 大阪音楽大学, 音楽学部, 准教授 (50420427)
三島 郁 大阪音楽大学, 音楽学部, 講師 (20571441)
能登原 由美 大阪音楽大学, 音楽学部, 講師 (60379865)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 音楽ワークショップ / 映像教材 / 能 / 狂言 / ルネサンス音楽 / 即興演奏 / ファシリテーター / 民族音楽 / 音楽史教育 / ワークショップ / ダンス / 器楽合奏 / 諸民族の音楽 / 日本伝統音楽 / 体験型授業 |
研究開始時の研究の概要 |
大学の音楽史教育(諸民族および日本伝統音楽)において、鑑賞にもとづき概説的知識を得る方法とは異なる「音楽体験にもとづく本質的音楽理解」を目指す教育方法論を構築する。 具体的には「ワークショップ型の音楽史の授業モデル」を構築し、授業モデルと成りうる映像教材を勤務校の教員および学生の協力を得て制作する。映像公開については個人情報やプライバシーの保護などに十分な配慮を行う。 大学の音楽史教育にとどまらず学校音楽科教育にも応用可能な体験型授業の方法論を探求する。
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研究実績の概要 |
今年度は映像教材の制作を4件実施した。 1、ルネサンスの教会音楽と世俗音楽(担当、三島郁)、2、能の謡(担当、井口淳子、能登原由美)、3、狂言の基礎(担当、井口淳子)、4、民族音楽ワークショップ(担当、井口淳子)の4件である。 いずれも映像撮影と編集は久保田徹を主担として、テロップの作成他は企画担当者と出演者が行った。 1のルネサンス音楽については、神戸聖愛教会で四名の声楽家の協力を得て撮影し、当時のポリフォニーの響きを再現することを試みた。2、3の能と狂言についてはそれぞれ出演者自身に内容と構成を考えていただき、基礎的知識や鑑賞体験がない学生、生徒にとって理解が容易で、かつ実際に自らが動き、うたう行為を含めた映像、能、2本(各30分)、狂言、2本(各30分)を制作した。4の民族音楽ワークショップについては、ケチャ、タイの民俗儀礼、アフリカのボディパーカッション、サンバなど学校の教室に楽器がなくともできる即興演奏を含むワークショップ実践例を作曲家、野村誠氏が考案し、映像教材を4本(各30分)完成させた。 映像制作の過程で、授業で用いる際の問題点も明らかになった。音楽ジャンルによっては教師自身にある程度の体験がなければ、映像教材を十分に活用できないという問題がある。映像だけではなく映像をいかに活用するかについて教師用のハンドブックの作成が必要であり、その制作は次年度に持ち越された。 完成された映像を授業で用いるために、指導者に必要とされる(授業内ワークショップ)ファシリテーターとしての知識と体験についても議論を深めることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
映像撮影は予定通りに進めることができた。 編集が一部、次年度に持ち越された。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度には、新規の撮影予定として、1リコーダーと北欧の民俗笛、2ロマン派の音楽(ピアノを含む室内楽)を予定している。また、初年度以降、撮影編集を終えた映像教材を大学の音楽史授業で使用し、学生の反応を分析する。 諸民族の音楽を扱う授業科目においては、アジアとアフリカ、中南米を対象とする授業において、2022年度に撮影した映像教材をもとに授業内体験ワークショップを実施する。 これまでの講義と映像鑑賞のみの授業と比較して、体験を取り込むことでどのような変化が生じるのか、受講生へのアンケートやレポートから分析を深めて行く。
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