研究課題/領域番号 |
21K02602
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 愛知教育大学 |
研究代表者 |
田中 生雅 愛知教育大学, 学内共同利用施設等, 教授 (10262776)
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研究分担者 |
田中 優司 愛知教育大学, 学内共同利用施設等, 教授 (70377654)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2023年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 大学生 / ICT授業 / 健康 / 健康支援 / ICT教育 |
研究開始時の研究の概要 |
新型コロナウイルス感染症流行の中、大学の修学支援環境は大きく変化した。適応不良、体調不良を理由に保健管理施設や精神医療機関受診の学生は少なくなく、学生の心身の健康管理が重要課題となっている。大学授業の形態は、オンライン授業の導入で環境は大きく変化した。本研究ではICT(Information and Communication technology)環境での「オンライン授業」に着目し、「ストレスや体調変化がどのように生じるか」「授業途中での体操や気分転換映像挿入による体調の変化」「健康と適応」にどのように影響するかを追求する。
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研究実績の概要 |
令和4年度の研究に引き続き、本年度の計画でも二つの調査研究を実施した。 調査1:学生全体のメンタルヘルス状況や健康状況を見るため、「健康診断時アンケート調査」を令和6年度学生定期健康診断(令和6年3月下旬から)で実施した。健康診断に参加した新入生を除いた学生約2600名の学生のうち約1330名のアンケート回答を得た。年度内は回収まで行い、集計および解析は次年度に行う計画である。また、令和4年度調査(令和5年度健診時調査)について集計を行った。 調査2:令和5年度内で研究代表者が実施する授業を対象に、研究期間に令和4年度研究で作成した動画を用い、1)「リフレッシュ動画のない通常のオンデマンド授業(3回)「リフレッシュ動画を組み込んだオンデマンド型授業(3回)」を実施、2)授業最後に「疲労・体調の変化」「授業の感想」をたずねる数問の質問票で調査を行い、「リフレッシュ動画のない授業」で62名(前期15名、後期47名)、「リフレッシュ動画を組み込んだ授業」で61名(前期13名、後期48名)のアンケート回答を得た。 これ迄の研究成果を、第61回全国大学保健管理協会東海・北陸地方部会研究集会のパネリストとして、「大学でのICT授業環境と体調およびメンタルヘルスへの影響」の演目で、COVID-19のパンデミックの期間の本大学のICT機器を用いた授業形式と学生の適応と課題について発表した。令和3年度の調査1の結果について、第61回全国大学保健管理研究集会にて発表した。発表時は、「K6の高得点群では、授業後の体調変化の項目で有意差がみられたこと」等を報告した。また、本研究結果を研究論文として、IRIS HEALTH 22号に「大学でのオンデマンド授業と健康」「大学健康支援センターの健康相談に期待されることー2022,2023年度健康診断時アンケート自由記載解析よりー」の2論を掲載した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和5年度の実施計画内、計画していた健康診断時健康アンケート実施と「リフレッシュ動画を含むICT授業、リフレッシュ動画を含まないICT授業の実施と授業後アンケート」が実施できた。結果の集計は年度内に行うことができず、次年度早期に集計と解析を行うこととなった。 尚今年度は、第61回全国大学保健管理協会東海・北陸地方部会研究集会(7/27)のパネリストの形、第61回全国大学保健管理研究集会(10/1)ポスター発表の形で研究成果を発表した。 研究論文をIRIS HEALTH 22号に2本掲載した。また、中国の大学と小学、中学を訪問し、ICT機器の教育への活用や健康管理について視察し、教職員や学生と意見交換を行った。
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今後の研究の推進方策 |
令和6年度は令和3年-5年度研究で回収した健康診断時健康調査(研究1)、授業アンケート(研究2)のデータを詳細に検討し、結果を踏まえて「ICT(オンデマンド)授業」が疲労感や健康にどう影響するかと健康を維持する方法について、集計結果をさらに検討する。令和3年度から、新型コロナウイルス感染症の学内の授業開催方針に変更があり、オンデマンドでの配信授業は減少傾向にあり、このことが研究1,2の調査に影響を与えているかについても検討する。 令和6年度中に、研究1および研究2に関する成果発表を申請者が行う計画である。
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