研究課題/領域番号 |
21K02608
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 東京福祉大学 |
研究代表者 |
大門 俊樹 東京福祉大学, 社会福祉学部, 准教授 (80594647)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | 中高生 / 自殺予防教育 / 大学生ゲートキーパー / SOSの出し方に関する教育 / SOSの受け取り方 |
研究開始時の研究の概要 |
2006年の自殺対策基本法を受け、文部科学省は、学校現場における自殺予防対策についての検討を進めてきた。しかし、中高の自殺予防教育については系統だったプログラムも確立されておらず、各学校の工夫に任されている状況にある。 研究代表者は、東京都地域自殺対策強化補助事業の一環として、学生向けワークショップを学内で実施し、大学生ゲートキーパー養成に取り組んできた。 本研究では、これまでの実施内容をもとに、ワークショップに関わってきた教員や学生の議論により中高生に対する自殺予防教育プログラムを作り上げ、試行することにより、同プログラムの構築を目指す。
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研究実績の概要 |
本研究は、大学生ゲートキーパーを関与させた中高生自殺予防教育プログラムの構築を目的としている。2年目となる令和4年度についても、これまでと同様に、大学生ゲートキーパー養成としてのワークショップ開催に力を入れてきた。 6月より、令和4年度の心のブランコ(大学生ゲートキーパー養成ワークショップ)実行委員会を立ち上げ、9月24日(土)に第1回ワークショップを開催し、22名の参加があった。第1回ワークショップでは、講義(対人援助に必要な知見~自殺に対する偏見とは~)に始まり、ゲートキーパーとしての基礎知識や学生実行委員が作成したシナリオロールプレイなど、身近な内容を通した入門編として実施した。 3月25日(土)実施の第2回ワークショップは中級編と位置づけ、講義(対人援助に必要な知見②)に始まり、ゲートキーパーの基礎知識について再確認したうえで、声かけしても話してくれない友人に対する背景と対処について考えるグループワークなどを取り入れた。 9月10日(土)~11日(日)には、日本自殺予防学会にて、「福祉系大学における大学生ゲートキーパー養成の取り組み~心のブランコ2021(中級編)開催を振り返って~」と題して、ポスター発表を行った。 学校教育現場においては近年、「SOSの出し方に関する教育」の必要性が叫ばれており、本研究ではこれまで、「SOSを受け取る存在」としての大学生ゲートキーパーの養成を最優先の課題として取り組んでおり、令和4年度についても一定の成果をあげることができたと考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2年次の計画のうち、学生向けワークショップ(通称:「心のブランコ」)による大学生ゲートキーパーの育成については継続できており、実施5年目を迎え、参加者数、内容ともに充実してきており、ゲートキーパー育成としての成果も挙がってきている。ただ、新型コロナウィルス感染症の影響もあり、学内における自殺予防教育に関する恒常的なグループ化がようやくできつつある段階であり、効果的な中高生自殺予防教育プログラムの作成については、今しばらく時間を要するところである。 自殺予防教育とSSW(仮称)研究会(セミナー)についても、スクールソーシャルワーカーとの連携や情報収集は行っているものの、新型コロナウィルス感染症の影響によりオンライン上での動きが多かったため、議論は進めているものの、研究会実施までには至っていない。 日本とともに自殺大国である韓国における自殺予防教育に関する情報収集と、学校社会福祉の実践者・研究者との連携については、現在、韓国学校社会福祉士協会関係者などとのリモート会議などにより、双方の情報交換・議論を順調に進めているところである。 新型コロナウィルス感染症の影響のため、両国間の往来が制限されていたため実現していないが、研究課題に関わる韓国への視察や現地での情報収集についても、今年度以降は実現に向けて検討したい。 前年度からの継続課題であるSOSの出し方に関する教育と自殺予防教育の概念整理、大学生ゲートキーパー関与の検討については、引き続き計画的に進めてまいりたい。
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今後の研究の推進方策 |
前述したとおり、2年次の計画については、やや遅れているところであるといえる。大学生ゲートキーパーの育成については、引き続き、「SOSの受け取り方」に焦点を当て、令和5年度についても年2回の学生向けワークショップの開催に継続的に取り組み、更にレベルアップを図りたい。内容面では、中級編から応用編へ発展させることを考えている。また、令和5年度については、研究グループにおいて、自殺予防対策全般についての研究を継続しつつ、大学生ゲートキーパーが関与した中高生自殺予防教育プログラムの作成・試行に取り組んでまいりたい。 2年次に開催予定であった「自殺予防教育とSSW(仮称)研究会(セミナー)」についても実施までには至っていないが、開催単位、連携する団体をどうするかという課題はあるものの、令和5年度は実施に向けて動いてまいりたい。 韓国における自殺予防教育に関する情報収集と、学校社会福祉の実践者・研究者との連携については今年度も継続する。さらに、令和5年度は、新型コロナウィルスの感染状況を注視しつつ、研究課題についての韓国への視察と情報収集について、年度内に一度実施できるよう取り組みたい。 前年度からの継続課題であるSOSの出し方に関する教育と自殺予防教育の概念整理、大学生ゲートキーパー関与の検討についても、引き続き計画的に進めてまいりたい。 最後に、昨年度と同様に、日本自殺予防学会においての発表に加えて、同学会誌への投稿についても検討するとともに、他の関連学会での発表・投稿についても検討する。
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