研究課題/領域番号 |
21K02613
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
林 幸克 明治大学, 文学部, 専任教授 (90440651)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2025年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 高校生 / 体験活動 / 社会参画意識 / 小高連携 |
研究開始時の研究の概要 |
学校間の連携に関して,中学校と高等学校,高等学校と大学など,連続した学校段階の連携については研究蓄積が進んでいるが,連続しない校種間の連携に着目した研究成果は少ない。その一つが小学校と高等学校の連携である。そのケースのメリットは,高校生が学校での仲間関係や教師や親,習い事の指導者等との関係でもない「ナナメ」の関係から自身の在り方を熟考する機会を得られることである。 本研究では,教科・総合的な学習(探究)の時間・特別活動・課外活動における小学校と高等学校の連携が,高校生の社会参画意識の形成に与える影響を明らかにする。
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研究実績の概要 |
岐阜県中津川市立阿木高等学校において活動見学等を行った。また,前年度に実施した生徒対象インタビュー調査の結果を書籍(分担執筆)に発表した。その中で,小学生との交流に関して、そこに至るまでの経験から多くの気づきや学びを得ることができており、それが、小学生との交流にも活きていることを明らかにした。学校の所在地はお祭りの多い地域で、生徒が多様な交流活動経験を蓄積することが可能な環境となっており,小学生との交流だけ切り取って考えるのではなく、そうした様々な活動との関連の中で捉える必要があるという知見が得られた。 また,青森県立青森工業高等学校ねぶた部の活動見学や教師対象インタビューなども実施した。また,前年度に実施した生徒対象インタビュー調査の結果を学会発表・論文発表した。研究成果としては,小学生との交流を通して,「教える」ことを熟考するようになっていることが大きな効果であることを明らかにした。ねぶた制作に係る技術をいかにわかりやすく「教える」ことが難しいか,その重要性と合わせて学習していることが推察された。学校で高校生の立場で教科等の授業を受けることは「教えられる」こと,学校外での就業体験活動などでも「教えられる」ことが多い中で,「教える」経験を積むことは貴重であることがわかった。また,コミュニケーションの取り方について,小学生と交流することで,同年代や年配者とは異なる接し方が求められることを実践的に学ぶ機会となっていることが示された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
コロナ禍の影響で高校生の活動が制限される場面があり,活動そのものが見合わせになることもあった。そうした状況下でも,可能な範囲で活動見学等を実施することができ,高校生が小学生と交流する意義と課題をある程度検討することができた。 また,長野県小諸商業高等学校,大分県立中津南高等学校耶馬渓校と連絡・調整を行いながら,徐々に活動見学等を始めることができた。
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今後の研究の推進方策 |
コロナ禍の影響は看過できないものの,これまでよりも活動見学等が実施しやすくなるものと思われる。そこで,細心の注意を払いながら,活動見学やインタビュー等を実施する予定である。特に,連絡・調整を行った長野県小諸商業高等学校,大分県立中津南高等学校耶馬渓校における活動見学等にも時間をかけて研究を進めることを想定している。
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