• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

新型コロナによる「特別活動の変容」は子ども達の学校生活をどう変えたのか

研究課題

研究課題/領域番号 21K02615
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
研究機関椙山女学園大学

研究代表者

山田 真紀  椙山女学園大学, 教育学部, 教授 (30329643)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
キーワード特別活動 / 学校行事 / 新型コロナウイルス感染症 / COVID-19 / 学校生活の変容 / 新型コロナウィルス感染症 / 学校生活 / 新型コロナウィルス
研究開始時の研究の概要

新型コロナ禍下において、特別活動に属する諸活動は「中止」「規模縮小」「例年とは異なる形態での実施」など、変容を余儀なくされた。職員室では「何を何のために実施するのか」という特別活動の本質に立ち返る議論がなされた。こうした特別活動の変容は子供達の学校生活をどのように変えたのだろうか?
新型コロナ禍下において特別活動がどのように実施されたのか、そして子ども達の経験がどのように変化したのかを記録・分析することで、特別活動の本質と、子ども達の学校生活において果たしている機能を明らかにすることが本研究の目的である。

研究実績の概要

新型コロナ禍下において、特別活動に属する諸活動は、「中止」「規模縮小」「例年とは異なる形態での実施」など、変容を余儀なくされた。こうした特別活動の変容が子供達の学校生活をどのように変えたのかを明らかにするのが本研究の目的である。
1年目(2021年度)は、COVID-19が学校教育に影響を与え始めた2020年2月頃から2020年度末までの約1年間を対象とし,名古屋市にある3つの公立学校において、参与観察とインタビューの手法を用いて、各学校がどのような議論を経て,どのように学校行事を実施したのかを記録するとともに,制約の多い学校生活のなかで,子ども達の学校生活の質がどのように変化したのかを明らかにする実証的研究を行い、その成果を論文にまとめることができた。
2年目(2022年度)は、コロナ禍が子ども達の学校生活をどのように変えたのかを知る題材として卒業文集を取り上げ、コロナ前とコロナ禍中を比較することで、子ども達の「学校生活の思い出」が、特に特別活動との関連においてどのように変容したのかを明らかにし、その成果を日本特別活動学会の年次大会で発表することができた。
3年目(2023年度)は、アフターコロナにおける特別活動の実態を踏まえ、それが日本の学校教育の伝統をどのように変容させようとしているのかを追究した。2023年5月8日をもってCOVID-19は感染症分類において5類となり、実質的にCOVID-19による異常事態は終焉を迎えたが、この3年間で特別活動は大きく変容し、今も従前に戻ることなく新しい形として学校生活に定着しつつある。1990年代の日本の学校文化を描いたキャサリン・ルイス氏の「Educating Heart and Mind」を参照しながら、このコロナによる変容が日本の学校文化をどう変容させたのかを考察した。この成果は2024年度に書籍として公刊する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

コロナ禍を経たこの3年間で特別活動は大きく変容し、今も従前に戻ることなく新しい形として学校生活に定着しつつある。特別活動の変容は、日本の学校文化の伝統をも変容させる可能性がある。日本の学校文化の優れた面を考察した名著でありながら、日本語には翻訳されることのなかったキャサリン・ルイス氏の「Educating Heart and Mind」を翻訳し、参照することで、このコロナによる特別活動の変容が、日本の学校文化をどのようにネガティブに変容させる可能性があるのかを追究したいと考えている。そのためにはもう少し時間がかかるため、1年間、研究期間を延長することにした。

今後の研究の推進方策

コロナ禍を経たこの3年間で特別活動は大きく変容し、今も従前に戻ることなく新しい形として学校生活に定着しつつある。特別活動の変容は、日本の学校文化の伝統をも変容させる可能性がある。日本の学校文化の優れた面を考察した名著でありながら、日本語には翻訳されることのなかったキャサリン・ルイス氏の「Educating Heart and Mind」を翻訳し、参照することで、このコロナによる特別活動の変容が、日本の学校文化をどのようにネガティブに変容させる可能性があるのかを追究したいと考えている。2024年度は、「Educating Heart and Mind」の翻訳を完了させるとともに、考察を進め、それらをまとめて書籍を発行する予定である。

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて 2023 2022 2021

すべて 雑誌論文 (4件) (うちオープンアクセス 3件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 2件)

  • [雑誌論文] 特別活動の海外展開~エジプト・インドネシア・モンゴルでのTOKKATSUの実践を中心に~2023

    • 著者名/発表者名
      山田真紀
    • 雑誌名

      椙山女学園大学論集(社会科学編)

      巻: 54 ページ: 201-221

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] WALS2022クアラルンプール世界大会で発信された「Tokkatsu」(後編)2023

    • 著者名/発表者名
      山田真紀
    • 雑誌名

      道徳と特別活動

      巻: Vol.39 No.6 ページ: 94-96

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] COVID19禍下の公立学校における学校行事実施の実態と課題~名古屋市内の公立小中学校のケーススタディから~2022

    • 著者名/発表者名
      山田真紀
    • 雑誌名

      椙山女学園大学教育学部紀要

      巻: 15 ページ: 39-45

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 日本の学校教育を海外に紹介する文献において特別活動はどう描かれてきたか2021

    • 著者名/発表者名
      山田真紀
    • 雑誌名

      椙山女学園大学論集(社会科学編)

      巻: 52 ページ: 119-128

    • NAID

      120007006968

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [学会発表] 新型コロナウィルス感染症は小中学生の学校生活をどう変えたのか? -コロナ前とコロナ禍中の卒業文集の分析を通して―2022

    • 著者名/発表者名
      山田真紀・井上友芽
    • 学会等名
      日本特別活動学会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 外国人エスノグラファーの描く特活の機能-秩序維持と学力形成-2022

    • 著者名/発表者名
      山田真紀
    • 学会等名
      日本特別活動学会30周年記念集会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] TOKKATSUの海外展開2022

    • 著者名/発表者名
      山田真紀
    • 学会等名
      日本特別活動学会30周年記念集会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 招待講演

URL: 

公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi