研究課題/領域番号 |
21K02636
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09050:高等教育学関連
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研究機関 | 青山学院大学 |
研究代表者 |
薄上 二郎 青山学院大学, 経営学部, 教授 (00289985)
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研究分担者 |
宮下 清 長野県立大学, グローバルマネジメント学部, 教授 (50239399)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 非代替性トークン(NFT) / 伝統産業 / 地域連携 / 伝統工芸 / カタリスト / 養蚕業 / 大学発スタートアップ / 産業人材育成 / 地域ブランド / 地域連携事業 / 大学発インキュベーション / 地域資源 |
研究開始時の研究の概要 |
伝統産業の活性化にかかわる要因を4つの側面に分類し、以下の点を明らかにする。 現状分析:伝統産業の直面する現状を、地域の大学の関わり合いという視点から把握する。 理想:地域の伝統産業が活性化している状態(大学のカタリスト機能がうまく機能している状態)とは何かを明確にする。 促進要因:伝統産業の活性化のために促進要因となるのは何かを明らかにする。 阻害要因:活動の妨げになる阻害要因は何か明らかにする。
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研究実績の概要 |
研究課題に関連した実態調査や文献調査を行い、学会発表と論文発表を行った。代表者である薄上二郎は、デジタル化に注目し、非代替性トークン(NFT:Non-Fungible Tokens)を活用した取り組みについて調査を行った。NFT は画像をコピーされないという特徴をもつ。この活用を地域ブランド戦略と捉え、SWOT 分析を行った。 第1の機会は、NFT アートは、補助金が活用できることである。第 2 は NFT という技術インフラの整備が進んだことが追い風となっている。画像をコピーされないという技術、デジタルアートの販売の代金をデジタル通貨で処理する技術など、技術インフラ整備が進みプラスに作用している。一方、第1の脅威は、代金決済というインフラが整備段階にあることである。デジタル通貨を利用する不安などのリスク要因がある。第 2 は題材とそれぞれの風景、特産品の権利関係が曖昧になりがちな点である。誰でも素材を利用可能であるため、知的財産上のリスクがある。第3は、導入数が増えて、長期的魅力を維持できるのかという懸念がある。 強みは何か。第 1 には素材が豊富な点である。地域の風景、四季、観光・歴史資源、人物など活用できる。第2に、ステークホルダーとの関係性において大学、会社、画像を提供するアーティスト、アートの購入者はオンライン空間で仕事を進めやすい。第 3 は、同じくオンラインのため、店舗やオフィスの確保・費用を抑えることができる。反対に、弱みは何か。NFTは新技術のため、組織内に専門人材がいない。外部の専門家との連携関係が必要があるということが分かった。 共同研究者の宮下は、大学と地域連携に注目し、地方の大学がどのような取り組みを行っているのか調査を行った。連携には、地域連携に対する理解や推進のためのリーダシップの重要性、大学と地域をつなぐ中間組織、コーディネータの重要性をあげた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナの影響がまだ見られた。オンラインインタビューでの調査は可能であったが、フィールドワークや、対面インタビューは実施が難しかった。
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今後の研究の推進方策 |
一年間延長し、引き続き研究課題に関連する文献調査、アンケート調査やインタビュー調査を行い、成果を学会発表や学術論文につなげていきたい。
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